第1話 に、日常?
人
霊
天人
神
神霊
世界には様々な枠組みがある。
いや、正確にはあるそうだ。
それはいまだ、この世界の人々の誰も知らないもの。
なんで知ってるかって?
それはこの知識は
「ただのネタ帳だからな!」
メモ帳を閉じて俺は友人に言ってのける。
「いや、ふざけたこと言ってないでちゃんとテスト勉強しろよ」
「してるさほら」
「なんだ、このわけわかめ」
「なんだよそれ」
俺こと坂上 哲平は自分のノートを見る。
まぁ、そうも言いたくなるか。
信長の死因
本能寺の変
と書いたらバツをもらっている。
正確には天下統一後、無事逝去している。
他にもモンゴルかなんかの日本への行軍実績が一度のみでその際にモンゴル兵を半数以上削ったとかが正規の歴史である。
「なんか、辺な知識ばかり身につけてなぁ」
「お前の回答にある、戦国武将名に天上院 幸泰ってのが何か気になるのだけど?」
「え?東北から関東北部までを統一した伝説的な武将」
「誰だよ!?」
まぁ、確かに本当に誰だよとは思う。
別に妄想や現実の区別がついてないわけではないし、さっきみたいなネタ帳ですらない。なんだったらそのネタ帳すらも同じ要因で書いている。
ある意味では現実と妄想の区別がついてない可能性もある。
だが一つ言えることは、
俺の頭の中には並行世界や異世界の歴史、知識となる本が読みきれないほどに存在している。
何言ってるのかよくわからんとは思うが俺すらもわからない。
「本当にお前、歴史だけはダメだよな」
友人である望月 順平にそう言われて俺は照れ笑いする。
「褒めてねぇ」
「なる」
まぁ、この結果歴史関係はごちゃごちゃになってもうダメダメなんだけど…俺は昔から…
「あ、坂上」
女子生徒が俺に話しかけてくる。
黒髪で清楚系な見た目の長髪の小柄な女の子、雪風 小冬である。
「ちょっときて」
「わかった」
俺はそうして友人に一言断りを入れて教室を後にする。
告白は…ないな。
そもそもこいつとは付き合い長いし。
それより前に踏む段階があると思う。
屋上に着くと、雪風は焦ったように俺にしがみつく。
「大変なの〜哲平!」
「ど、どうした雪風」
「小冬って呼んで〜!」
「大変とか言ってる割には余裕あるな!?」
「そう大変なの!」
「だから何が」
ここまで彼女が取り乱すのは初めて見たような気がする。
「世界が…」
「世界が?」
「何かに侵食されてる!!」
「はぁぁぁぉ!!」
その瞬間、大地震が起きる。
俺は小冬に抱き寄せられて守られる。
逆じゃね?
いや、逆じゃないけど普通男が守る場面だよな、小冬さん頼りにしてます。
「えーっとこれは…」
「わかんない、でも昨日くらいから変でね…」
「とりあえず、お守りお願いします」
「うん、私が守るよ」
「かっこいい惚れちゃう!」
とか冗談を言い合いながら地震が収まるのを待つ。
そして、その日世界は大きく変わった。
新たな産業。
ダンジョンを中心として。
とは言っても今変わったばかりだしよくわからん。
次回予告
突然のダンジョンというものに世界が変わってしまった。
一体どうする、哲平…んーいや、俺だし…ん、どうする俺でいいのか?
そんなこんなあって、ダンジョンに人類が直面する。
次回『第二話 世界は元からファンタジー!』
え?本当にそんな展開かって?
…(スッ
記憶と技術の中に、我々は生きている。リリース!