妹貴族様は変わり者
「あー!」また負けちゃいましたわ!セイジ様!お姉様!ちょっとは手加減してくださいまし!」
「うふふふふ、勝負の世界というのは厳しいものなんですよ、リリ。」
俺は今、ララ様とリリ様と一緒にババ抜きをしている。
何故ババ抜きをやってるのかというとララ様とリリ様が馬車の中で何もやることがなくて暇だと言い、俺に何か暇つぶしになるものはないか聞いてきたのだ。
そこで前にトランプを作ったのでババ抜きをしようと提案したのだ。
この世界にトランプはないため、2人はどうするのか分からないでいたのでルールを教えるとすぐに理解したのでババ抜きをして遊んでいた。
特にララ様はものすごいポーカーフェイスで何を考えているのかさっぱり分からなかった。あの時のララ様は人間というよりロボットと言われた方がしっくりくるくらい無表情だったからな。
逆にリリ様はすぐに顔に出るのですごく弱かった。ババを引いた時にはあからさまにガッカリした顔をするので秒でババを引いたのが分かるのだ。
そしてババを引こうとするとものすごくニコニコした表情をし、それを見て違うかなと思って他のやつを引こうとすればこの世の終わりみたいな表情をするのだ。
そのため、リリ様だけは一度も勝ってない。
「むう……それにしてもお二人強すぎではありませんか?どうして私は勝てないのでしょう…。」
リリ様は思いっきり表情に出てることに気付いてないので負けている理由が分からないようだ。しゃあない。教えちゃるか。
「リリ様、俺はこのゲームで勝つためにはポーカーフェイスが必要だと言いましたよね?」
「はい、相手に表情を読ませないようにするんでしたよね。私はちゃんと表情を顔に出さないようにしていたのですが……」
え?あれでポーカーフェイスしてたつもりだったの?
流石にこれには驚いた。もうわざとやってるだろと言わんばかりの表情でしたよ。
「お言葉ですがリリ様。表情、すっごく顔に出てましたよ。」
「えっ?ほ、本当ですかお姉様」
「ええ。それはもう綺麗に。もはやわざとやっていると思っても不思議じゃないぐらいだったわよ」
俺とララ様がそう伝えるとリリ様は「それならば」と言って鞄を取り出し中身を弄り始めた。
「ララ様、リリ様は何を探してるんですか?」
「分からないですわ。あの鞄はリリのガラクタコレクションが入ってる収納鞄ですから。まあ変なものを取り出そうとしてるのは間違いないですわ。」
「ガラクタとか変なものとか言わないでくださいまし!私のコレクションはどれも芸術なんですよお姉様!」
「はいはい。分かったわよ。それより出すなら早く出しなさい」
「分かってますわ!えーと確かこの辺に……見つけましたわ!」
リリ様はそう言うと北◯の拳のジ◯ギが被ってるヘルメットにそっくりな仮面を取り出した。
「リ、リリ様?そ、それはなんですか?」
「これですか?これは以前、屋敷をこっそり抜け出して露店を覗きに行ったときに見つけた仮面です!あまりにも可愛かったので買ったんですの!」
か、可愛い!?これが!?貴族ってみんなこんな変な感性してんのかな……
「何か失礼なことを思っていそうなので言わせてもらいますが私や他の貴族はあれが可愛いなどと一度も思ったことありませんよ。リリが極めて特殊なだけですからね。」
「ですよね。ところでリリ様、何でその仮面を出したんですか?」
「むふふふふ。これはお姉様とセージ様に勝つための必勝法ですわ!」
「「必勝法?」」
「お二人とも何言ってんだコイツと思ってますわね。いいですわ、教えてあげましょう!私が思いついた必勝法というのはこの仮面を被ることですわ!」
「何でですか?」
「私は表情が顔に出やすいのでしょう?ならばこの仮面で顔を隠せば表情は分からなくなるでしょう!そしたら次は私の勝利!というわけですわ!さあセージ様!お姉様!ここからは私のステージですわ!覚悟なさってください!」
結局その後もリリ様は負け続けた。仮面を被っているため確かに表情は見えないのだが、ババを引こうとすると顔に出てないのにものすごく嬉しそうなオーラのようなものを発し、ババじゃないのを引こうとすればものすごく落ち込んでるのが分かるぐらいのオーラのようなものを発するので簡単に勝てるのだ。
そして勝負は夕方まで続いたがリリ様が勝つことは一度もなかった。
「くううう……つ、次こそは必ず勝ってみせますわ……」
リリ様はそんなことを言ってたが俺は絶対無理だろうなと思った。
多分ララ様も同じことを考えただろう。
というか◯ャギっぽい仮面を被ったのは何故なんだ?
リリ様の考えてることはよくわからん。
受験勉強を頑張らないといけないため、しばらく更新できません。申し訳ありません。
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