護衛依頼スタート
今日はこの前受けた護衛依頼の日だ。そのため俺達は今、領主の家の前にいる。
「領主の家ってデッカいなあ……」
「そりゃそうよ。なんてったってお貴族様だからね。しかもこの町の領主様は公爵様だからね。」
「公爵って何?」
「ええっ!?セイジ、あんた貴族の階級とか知らないの!?」
「うん。知らない。」
「じゃあ教えてあげるわ。貴族には階級があって上から公爵、侯爵、辺境伯、伯爵、子爵、男爵となってるの。あ、侯爵と辺境伯は名前は違うけど位は同じだからね。」
ということはこの町の領主は貴族の中でも1番偉いのか。
「しかもここの公爵様は王様の弟なのよ。」
「じゃあここの領主は王族ってことじゃん。」
「そう!だから無礼な真似しちゃダメよ!」
「そんなことしないよ。」
そしてしばらく待っていると青い髪色をした高校生くらいの女の子2人と執事っぽい感じの人と金髪のイケオジが出てきた。
そしてイケオジさんが俺達の顔を見るとすごくニッコリした顔を浮かべてこちらにやって来た。
「君達がこのビギナの町を守ってくれた冒険者達かね?」
「あ、はい!そ、そうです!あ、でも、私達2人は特になにもしてません!というかこちらのセイジという私達の仲間がモンスターの群れを1人で倒したのです。」
オルがそう言うとイケオジさんと女の子2人と執事っぽい人が「え?マジ!?」みたいな目で見てきた。
まああれだけのモンスターの群れを1人で壊滅させたというのは信じ難いよなあ。
「そうか、君がスタンピードからこの町を守ってくれたのか。ありがとう、この町を救ってくれて。おかげで被害が何も出ずに済んだ。本当にありがとう。」
そう言ってイケオジさんは頭を下げた。
「だ、旦那様!?」
執事っぽい人が狼狽えている。そりゃそうだ。何せ公爵様が俺に頭を下げているのだ。
正直俺も驚いている。
だって公爵様だぞ!?王様の弟だよ!?そんな偉い人がThe 庶民の俺に頭下げるなんて普通ありえないんだぞ!?
「あ、あの〜、頭を上げてもらえると助かるのですが………」
「おっとすまない。どうしても自分でお礼を言いたかったもんでね。」
「そ、そうですか。それでは改めまして冒険者の高野誠二です。あ、高野が姓で誠二が名です。」
「ほほう。名姓ではなく姓名とは珍しいねえ。私はこのビギナの町の領主であるアレク・ビギナと言う。私のことはアレクさんとでと呼んでくれたまえ。」
「いや〜さすがにそれは恐れ多くてちょっと……」
「じゃあ領主命令ってことで。」
「ええ〜?」
すると執事っぽい人が近づいてきた。
「申し訳ありません。旦那様は一度言い出したら聞かないのです。なのでここは旦那様の言う通りにしてくださいませ。あ、私は旦那様の執事であるウォルマーと申します。」
執事っぽい人もといウォルマーさんは諦めたような表情でそう言った。
領主様、子供かよ。
「分かりました。それじゃあアレクさんと呼ばせていただきますね。」
俺がそう言うとアレクさんは満足したように頷いている。
「さ、それじゃあ本題に入ろうか。ギルドでも聞いたと思うが君達に頼みたいのは王都まで私の娘達を護衛してほしいのだよ。ほら2人とも、挨拶なさい。」
「初めまして。ララ・ビギナと申します。」
「こんにちは。リリ・ビギナと言います。」
「2人は兄さ……国王の娘つまり王女に呼ばれていてね。それで王都まで行くんだよ。」
「セイジ様。よろしくお願いしますね。」
「護衛、頑張ってくださいね。」
ララ様とリリ様はそう言うと馬車の中に入っていった。
「セイジくん。あの娘達をよろしく頼むよ。あ、そうそう。セイジくんは馬車の中で2人を護衛しながら2人の相手をしてあげてくれないかい?勝手なお願いだけどできれば聞き入れてほしいんだ。」
「はい。いいですよ。2人の相手をすればいいんですね?」
「うん。改めてよろしく頼むよ」
「了解です。任せてください」
護衛なんて初めてだけど頑張ればなんとかなるかな。
そう思いながら俺は馬車に乗り込んだ。
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