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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

親友になる

作者: サクラヤナギ

ある日私は、病院で一人の少女と出会った。

私と少女はすぐに気が合い仲良くなった。毎日のように病院を訪れ少女に会いに行く。

数日がたったある日私は、少女の病気を知った。

網膜動脈閉塞症(もうまくどうみゃくへいそくしょう)ストレスからくる病気らしく

母親をなくしたショックと学校でのいじめが引き金となり発症し、いまだになおってはいないらしい…私は少女に言った。

「私は、あなたの痛みを知ることは出来ない…だからね……だから私もあなたと同じ痛みを知ることが出きるように、

目を瞑るよ。だからあなたの痛みは私の痛み…ずっと友達だよ」

私は、痛みをまず感覚として理解する為に目に布を巻き目を閉ざす。

少女は、「そんな…私はもうなれてるから気にしないでいいよ。ありがとう」と少女は私を抱き締めてくれるが、

私は決めたことはやりきる性分なので寝るときも、風呂の時も、学校、食事中さえもタオルを巻いていた。学校への登校日は初めこそ心配されたが、

次第にはタオルを外そうとする人やいじめが酷くなった。やがて学校にも行かなくなり家と病院を行く毎日。

するとある日…私の母親が亡くなったと連絡がきた。

葬式はすぐに行われた。

私は、外しちゃダメだと心の中で思うが母親の顔を見るのは最後かと思うと

悲しくてタオルを取る…タオルを取り母親の顔を見た時は涙が止まらなくなった。最後まで心配かけてゴメンねと心の中で謝りながら私は火葬を見送る。

その日はうまく寝ることができず、睡眠薬に頼り眠りにつく。朝目が覚めると目の前は暗い。私は思った『これで彼女と一緒だ』と…

すぐに少女の元へ向かう。彼女に合うと

「私…やっとあなたの痛みを理解できた。これで私たち本当の友達になれたね」

私がそう言うと少女は嬉しそうに「私ね…治る見込みが出来たの……だからやっとあなたの顔が見れる」と話している。

だけど、私には何を言っているか理解が出来なかった。

しばらく少女が話していたが私は『何で‥‥私は何の為に』そう頭のなかで駆け巡る。

すると少女の悲鳴が聞こえてきた。私は今どんな顔をしているのだろうか……私は笑っていた。

そう笑いながら少女の目に果物ナイフを刺していたんだ。「これで一心同体ね」


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