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【遭難X3した】人生に遭難した挙句雪山遭難したら、異世界に遭難した。【遭難X3した】  作者: まろやかポン酢風味
序章~人生からの遭難と雪山遭難~
1/15

【01】この町で遭難した

うっかり間違えて全話削除してしまったので、アップロードしなおしました。

ついでに、ペンネームも“まろぽん”から“まろやかポン酢風味”に変更しました。

読んでいてくださった方には申し訳ございません。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


『』は手紙や念話の表現に使おうかと思います。

(人の心や思いや意思が表現された文章や、電話で通話している相手の話し声、念話で送られてきた思念等。)

{}は“ナレーション”や作者の自分ツッコミなどです。

[]は“文字表記”の表現です。

(看板やお知らせ、新聞などの事務的な文章等。)

“”は名称などの表現にしようかと。

{ある日、もうすぐ40歳になるニートの父親がリストラされた。コロナ禍で業績が悪化した煽りを食ったのだ。}


そんなある日の正午前、便意を催したニート君はゲームを一時停止してトイレに行く、用が済んでトイレから出ると彼の母親がトイレの前に立っていた。


だが、なんだか雰囲気がおかしい。

そして、唐突に「あんたに買い物頼みたいんだけど」と言われる。

思わず「は?」と言ってしまう。

だがしかし、俺はそんじょそこいらのニートとは違うということを見せてやろうじゃないか。


「あ、はい」と肯定の意を示すと母は俺に3千円を渡してきた。「コンビニでお弁当を3人分買ってきて」とのことだ。

「ちょ、ちょっと着替えてくるわ」と告げて自室で久々の着替えをする、いつも来ている薄汚いスウェットからオタク仕様と言われるチェック柄シャツとジーパンに着替える、もちろん、シャツの裾はズボンにINだ。


う~ん、3か月ほど前に買ってもらったのにもうおなかがきつくなっている、少し大きめのサイズだったのに、もうちょいでパンパンになってしまう・・・。

出かけようとする俺に向かって、母は伏し目がちに俺にこう告げた「しっかり・・・ね」たかが近所のコンビニでの買い物くらいで大げさな。思わず「いゃ、ガキの使いじゃねーんだから」とこぼした。母の言葉の真意も知らずに。


*******************


ふぅ~、途中の電柱に寄りかかって肩で荒い息をする。ヤバイ、ふらふらする。引きこもりすぎて運動不足過ぎる。電柱に寄りかかって休みながら進んでいく。

外を出歩くのって、こんなにきつかったっけ?体がやけに重い。

ふと下を見ると見えるのは、ぽこんと突き出した腹の上に二つの胸のふくらみがのっかっている光景だ。男も肥満すれば胸が膨らむのだ。ぶっちゃけダサい。


女の子の二つの胸のふくらみは何でもできる証拠なのだが、醜く歳を取ったおっさんの二つの胸のふくらみは何にもできない証拠なのだ。・・・シャレになってねぇ。


都合3回ほど休憩しながらようやくコンビニ前にたどり着いたので、幕の内弁当っぽい奴で同じものを3人前購入する。


コンビニから出ると正午の秋の日差しがまぶしい。

普段から自室のカーテンを閉め切っているのでめったに日の光を浴びることはなかった、そのせいか、不健康に青白い肌に日光が突き刺さって痛い。


3人前のコンビニ弁当ってこんなに重いものなのか?。やけにのどが渇くのだが、道中自販機が一台もないってどうよ?などと心の中でぶつぶつ言いながら物理的に重い体を引き擦るようにしてマンションのオートロックドア前のロビーにつく、そこには、異様な光景があった。


*******************


マンションのロビー入り口側に大きなボストンバックが置いてあり、その隣に置いてあるバックパックのほうに『佐藤雅君(サトウマサシ)へ』と書かれた紙がセロテープで貼ってあった。

佐藤雅、まさしく俺のフルネームだ。おやじギャグを言っている場合ではない。


嫌な予感がして手が震えると同時にコンビニ袋を落とした。コンビニ弁当がたてた音が悲鳴に聞こえたような気がした。

落ち着け俺、・・・とりあえず、あの張り紙の裏に何か書いてあるみたいなので読んでみよう。


『佐藤雅君へ』と書かれた紙を慎重に剥がし取る。

その紙を裏返して裏書を読む、普段はもっと綺麗な字を書くはずなのにかなり乱れた文字だが、間違いなく母の書いたものだ。


そこには、つとつとと、このような暴挙に至った経緯が述べられていた。

父が失業に至った経緯と、これからの年金収入では親子3人で暮らすのは厳しいこと、父70母68、あと15年生きられるかどうかわからないのし、兄貴も自分の家庭を支えるだけで手いっぱいなので、早いうちに俺を独り立ちさせなければならないこと。


そして、『お前も今日で40歳になる、本来なら一人で自立して生活している年齢だが、私たちの育て方が悪かったのかお前は自立できていないし、このままでは私たちが死んだらお前も野垂れ死にしてしまうのでは?と思うと心苦しい』など、母の率直な気持ちが書かれていた。


でも、いきなりコンビニ弁当3個だけで出て行けと言われても無茶だぜ?勘弁しろよ、と、思わなくもない。

とりあえず、まだ続きがあるので読んでみる。


『お前の分の特別定額給付金はお前の名義で作った郵貯口座に振り込んであるので、当面の生活費はそれで何とかしてください、自分の誕生日くらいは覚えているでしょ?』


いつの間に俺の郵貯口座を?っつか、なんで俺の誕生日?

・・・

あ、ひょっとしなくても暗証番号って俺の誕生日ですか・・・誕生日に着の身着のままで追い出されるとか、どんな誕生プレゼントだよ、おい。斬新だな!!!


自分の不幸なのに笑える、もう笑うしかない。

誕生パーティーのケーキの代わりにコンビニ弁当3人前だぜ?、、、落としてレジ袋の中でミックスになってる・・・。


しかし、まあ、確かに、高校を中退した挙句バイトも3日で無断欠勤して自室に引きこもって、夜となく昼となくネット動画を見たりコンピューターゲームをしては食っちゃ寝している木偶の坊を死ぬまで養えというのは理不尽ではあるな。俺が親の立場ならそうするな、いや、、、う~ん、するな。うん。


で、だ。これからどうしよう?!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

お気づきになった点や誤字脱字などいろいろと教えていただけるとありがたいです。

頑張らずに頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。

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