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~ジャスパーとの戦い~

~ジャスパーとの戦い~


 戦う前に相手のレベルだけでも確認と思い魔力探知を行った。まず赤い髪に黒のメッシュが入った少年のような宝石魔人を調べた。


名前:レッドジャスパー

レベル:600

性別:女性

年齢:****

種族:宝石魔人

属性:火(宝石)、闇、****

スキル:ギャンブル、堅牢、****

ステータス:敵対


 半ズボンをはいていたから少年と思っていたら女性だった。スキルのギャンブルが気になるところだ。意味がわからない。ただ、堅牢というスキルから前衛なのだろう。リチャードが使っていた武技「要塞」のようなものだろうか。


 ちなみに俺は武技「要塞」を使えない。というか、武技自体使えないのだ。まあ、武技を教えてくれたのはアメジストさんだが、武技自体反則的な技みたいなものだ。ちなみに、要塞は防御力が格段に跳ね上がり物理、魔法どちらの攻撃も一定時間無効にするスキルだ。


 使えたら反則的に強くなれるのだが、俺は未だに使えない。


 レッドジャスパーの装備を見る。赤い鱗のような模様がついたベストを着ている。その下来ているのは白いシャツだが、光沢がある。魔素で編み込まれた服だろう。そして、手には湾曲した剣を持っている。


 先が重いため斬るというより重い斬撃がきそうなタイプだ。そして、左手には円型の盾がある。やはりあの盾で攻撃を防ぎメイスで攻撃をする前衛タイプのようだ。


 次に黒い髪に緑のメッシュが入った女性を見る。少女の様な感じだ。白いミニスカートを履いている。


名前:カンババジャスパー

レベル:600

性別:男性

年齢:****

種族:宝石魔人

属性:風(宝石)、闇、****

スキル:テイマー、雷光、****

ステータス:敵対


 スカートを履いていたから女性だと思っていたら男性だった。なんでこの服を選んだんだ。だが、身に着けているものはレジェンド級の武具のように見える。そして、弱点を補強している。多分、良いものが無かったんだろう。


 手に持っている剣は見たことがない形状をしている。突起物が多く、複数の剣先を繋いだような変わった形をしている。両手剣なのかわからないが左手には何も持っていない。


 最後青いフードをかぶった性別不明を見る。


名前:オーシャンジャスパー

レベル:600

性別:女性

年齢:****

種族:宝石魔人

属性:水(宝石)、闇、****

スキル:回復、補助、****

ステータス:敵対


 回復、補助に特化した相手か。となると、このオーシャンを先に倒す必要がある。だが、それを、レッド、カンババが阻止するという形なのだろう。


 オーシャンの装備を見る。フードは耐魔法防御に特化している。周囲は風の精霊の加護が発動しているから投擲では攻撃が当たらない。なるほど、どうにかして接近戦に持ち込まない限り厳しい。


 だが、だからこそ戦い方はある。まず、相性だ。火は土に強いが水に弱い。つまり、レベル差はあるが、レッドにはティセが相手となる。そして、風は土に弱い。だからカンババの相手はミーニャだ。水は風に弱いため、オーシャンの相手はペリドットさんが行う。


 俺とアカは友軍だが、ティセとミーニャのレベル差を考えたらどっちかをサポートするのが一番だろう。


「まあ、私のサポートと言えばアデルでしょ。まあ選んであげてもいいわよ」


 ティセが良くわからないことを言い出した。まあ、時間もないのですぐに行動を開始しないといけない。


 俺とティセ、ミーニャのアカ、そしてペリドットさんで戦おうと決めた。ちなみに、決めたのは3.回目だ。


 1回目は速攻でカンババのドラゴンライトニングという技を喰らってアカと俺がひん死。その隙にオーシャンのメイル・シュトロームを喰らいアカを強制的に離脱させた。更にレッドのファイアーロックキャノンで全滅をした。いきなり全体攻撃で負けたのだ。


 暗い中、戻る選択だけが出来た。セーブポイントからか初めからか。


 もちろん、セーブポイントからを選択した。変な讃美歌が流れる。


「これは?」


 きょとんとした顔のダルメシアンジャスパーがいた。そう、俺がパーティー登録の仮申請をしたところだ。


 だが、皆深い深呼吸をしている。していないのはダルメシアンジャスパーだけだ。


「作戦会議だ。時間がない」


 そう、俺は2回目で相手を魔力感知で調べ、3回目でようやく振り分けを決めたのだ。だが、あの強烈な全体魔法をどうにかしないといけない。


 というわけで、4回目の正直。


「カンババは唱える。チェインドラゴンライトニング、多分」


 すでに3回も喰らっていれば対処法も考え付く。俺は地面に手を着き金剛盾を基本としてクリスタルウォールの要領で新たな魔法を編み出した。


「カーボンタワー」


 土の中の銅だけを抽出して塔を作る。避雷針替わりだ。


「じゃあ、大ヒール。嘘だけど」


 オーシャンは口に出した言葉と放つ魔法が違う。大ヒールと言って繰り出してくるのは大津波の魔法


「メイル・シュトローム」だ。


「フライ」


 俺は全員を上空にあげて津波をかわす。オーシャンから「アレをかわすなんて、すごいね。嘘だけど」と聞こえた。


 更にレッドが「ファイアーロックキャノン」を放つ。これは炎属性に物理攻撃が着いている。属性で相殺ができない。だから「重力2倍」で全部地面にたたきつけた。


 まあ、今の地面は「メイル・シュトローム」の名残で水がまだ引いていない。大量の水の中に「ファイアーロックキャノン」が落ちていく。その水蒸気で周囲が見えにくくなる。


「今だ」


 俺はティセの手を取る。アイスロッドがあれば出来る魔法。「氷結牢獄」を放つ。これだけ水蒸気があるのだ。周囲が凍りついていく。だがおかしい。


「逃げろ」


 俺はティセの手を取って後退する。様子がおかしい。氷結牢獄が縮小しない。その瞬間氷結牢獄がパリンという音とともにはじけ散った。


「こんな攻撃聞くわけないじゃない。バカなの?」


 レッドの体が光っている。これが武技「堅牢」なのだろうか?


「あの初撃を防いだからそこそこ強いはず、多分。だから、次はもうちょっとだけ本気になる、多分」


 カンババがそう言う。というか、あの初撃をかわすのがどれだけ大変だったと思うんだ。あれは確実に初見殺しだ。


「強敵だね、嘘だけど。でも、少しだけ厄介だ、これも嘘だけど」


 オーシャンが吐き捨てるようにそう言う。実際レベルもあるが戦い慣れているのが一番だろう。


 とりあえず、最初の戦略通り俺とティセでレッドに向かう。ミーニャとアカがカンババ、そしてオーシャンにはペリドットさんだ。


 俺はティセと後、ミーニャ、アカの二人に注意を向けながら戦う。ペリドットさんなら大丈夫だろう。あの人は本気になれば勝てると思えないからだ。


 まず、レッドを見る。レッドの得意魔法は炎だ。そして、火のクリスタルのおかげで炎属性のみの攻撃は無効化できる。だが、どう見ても重そうな剣に盾。前衛タイプだろう。


「ティセ、まず俺が先に一当たりしてくる。後ろから援護を頼む」


 この3人は連携を取っている。どうにかして距離を取らせないといけない。


「フラッシュ」


 そのまま「デコイ」を唱えて複数体を引き連れてレッドに向かっていく。横を見るとアカがカンババにぶつかりに行こうとしている。


 おいおい、レベル差を考えたらそのまま突っ込んでも瞬殺されるぞ。仕方が無い。サポートするか。俺はカンババにも「デコイ」をぶつけるように発動させた。


「馬鹿なの、あなたは魔核が埋め込まれているのだから本体なんてすぐわかるのに」


 レッドがそう言ってデコイをよけて俺に向かってその重そうな剣を撃ちつけてくる。俺はプリズムソードで受け止めた。


 はずだった。それなのに俺の体は斬られていた。袈裟斬りだ。斜めに傷が出来ている。


「どういうことだ?」


 確かに剣撃を受け止めた。その感触もある。だが、斬られている。


「大ヒール」


 回復をさせて俺は距離を取る。


「あれ、そこまでバカじゃないみたいね。でも、あちらは違うみたい」


 そう言ってアカとミーニャを見たが、俺のデコイをうまく使い距離を取っている。何体かのデコイが爆発しているのもわかる。問題がないみたいだ。


 だが、ペリドットさんが違った。相性がいいはずの風と水。だが、その場に違うものがいつの間にかいる。


 ドラゴンだ。しかも低位のドラゴンじゃない。しかも首が4体ある。その別々の首から4つの違う属性のブレスを履いている。火、水、土、風。フォースヒュドラだ。


「かわいいペットたち、多分。この子たち出さなくても大丈夫だった、多分。でも、オーシャンの防御大事、多分」


 カンババがそう言っている。ペリドットさんは苦戦ではないがフォースヒュドラのブレスはアカとミーニャも狙っている。


「かわいいペットは僕を守ってくれる、多分。オーシャンを狙うのバレバレ、多分。だからそこが一番重要、絶対」


 あれ?語尾が変わった。とりあえず、俺はこのままでは厳しいと判断した。


「ティセはペリドットさんの応援に。俺はこのレッドの剣撃の謎を調べる」

「死なないでね。解っていてもアデルが死ぬの見たくないの」


 悲しい顔をしながらティセはペリドットさんの方に向かった。


「バカじゃないの?この剣を調べるなんて」


 すぐにレッドが俺に近づいて剣を横なぎにする。俺はいつも以上に距離を取って下がる。だが、俺の腹は斬られていた。だが、かすり傷ではないけれど、これくらいなら自動回復でなんとかなる。さっきよりも傷が浅いからだ。


「ふ~ん、そこまでバカじゃないんだ。でも、こうすればどうかしら『サウザンドソード』」


 俺とレッドの周囲に1000本の暗黒剣が召喚された。


「なんだこれは?」

「賭けをしようじゃないか。この剣が降る中で勝負だ」


 レッドは俺の返事を待たず距離を詰める。すでに暗黒剣が飛び交っている。おそらくかすり傷一つで毒や麻痺などのステータス異常になる魔剣だ。何本か禍々しい魔素を放っている。それは即死レベルかもしれない。


 四方八方から魔剣が飛んでくる。その魔剣は規則性なく動いている。俺に向かってではない。俺に向かってきているのならばよけやすい。


「ふん、こんなでたらめな動きお前も傷ついているではないか」


 俺もレッドも剣が降りしきる中撃ちあっている。そして、わかったことがある。レッドの剣はノーモーションでソードスラッシュを撃っている。そして、その後に実際の剣撃が来る。それがわかれば防ぎようがある。そして、俺はそれを真似してみる。


 剣に闘気を込める。そして構えた時に闘気だけを先に振り切り、その後に剣撃をぶつける。ようやく相殺できた。


「ほお、この短時間にこの剣を見極めたか」


 レッドは楽しそうに笑っている。意味がわからない。


「わかればそれほど難しいことじゃない」


「そうでもないぞ、お前はやっぱりバカだ。こんな剣撃俺にとって初歩的だからな。いい剣が泣いているぞ。俺の魔剣ハルパーの前では意味がない。剣の声を聞くがいい」


 そう言ってレッドの湾曲した剣が光る。


「奥義その壱『烈撃一殺』」


 危険だと判断した。「フレアバースト」で距離を取る。だが、その剣撃すら見ることなく俺は倒された。解ったことは魂だけ切り取られたということだけだ。完敗だった。


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