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~リザレクション~

~リザレクション~


 ミーニャがダルにゃんに「じゃあダルにゃん、行くのにゃ」と言って手を差し出したがダルにゃんは手を繋がなかった。


「私はダルにゃんじゃない。私の名は違う」


 さっきヘタマイトが来て名前を告げた名前がある。


「私の名前はダルメシアンジャスパー」


 俺は魔力探知でダルメシアンジャスパーを見る。


名前:ダルメシアンジャスパー

レベル:600

性別:女性

年齢:726

種族:宝石魔人

属性:土(宝石)光(創造)

備考:記憶喪失(一部封印)、生贄

スキル:クリエイト、土魔法クリスタル

ステータス:****


 ステータスが少し変わった。少し前までは中立だったステータスが見えなくなっている。だが、敵対しているとこのレベル差だと何かが見えなくなってもおかしくない。そして、備考に増えた項目がある。


『生贄』だ。


 これは聞いていいことなのかわからない。そして記憶喪失の後にあるかっこの中身が変わっている。


「ダルメシアンジャスパー。こう呼べばいいか?」


 俺はダルにゃん、いやダルメシアンジャスパーにそう言った。


「ええ、それが私の名前。呼ぶならその名前がいい」


 元々無表情だったが今は一切顔の表情が変わらない。まるでお面をつけているようにも見える。


「その名前長いにゃ。ダルにゃんのままがいいにゃ」


 ミーニャがダルメシアンジャスパーの顔を覗き込むように見ている。背はミーニャの方が高い。


「ダメ。名前の変更はマスターにしかできない。あなたはマスターじゃない」


 そう言えば、ペリドットさんのアメジストさんもじいちゃんのことをマスターと呼んでいた。では、このダルメシアンジャスパーにもマスターが居て、そのマスターに忠実なのだろう。


「なあ、そのマスターだけれど、俺が引き継ぐことは可能か?」


 そう言えばペリドットさんがマスターの変更ができるかどうかという話しをしていたのを思い出した。ダルメシアンジャスパーが俺を見てこう言いだした。


「アデルならその可能性はある。だが、今は無理。それにここはこれから戦場になる」


 周囲にレイスが漂っている。いきなり周囲の温度が下がったような気がした。あの部屋の奥に居たプレッシャーがすぐ近くまでやってきている。


 悪霊であるレイスが列を組んでいる。青光りするレイスの中央をゆっくり黒いローブに大きな鎌を持ったものが進んでくる。


「あれ、何だにゃ。やばいのにゃ」


 ミーニャの毛が逆立っている。そりゃそうだろう。魔力探知で調べる。



名前:グリム・リーパー

レベル:999

性別:男性

年齢:****

種族:死神

属性:闇

スキル:****、****、****

ステータス:敵対


 周囲にいるレイスのレベルは100程度。数は20体と言う所か。ミーニャはさっきまでの戦いで102になっているけれど、レイスと戦うには相性が悪い。


 物理攻撃がレイスには聞かないからだ。いや、剣で払えばまだ少しは攻撃を与えられるか。


「ミーニャ、剣を出して」


「こうかにゃ」


 剣に神聖魔法を付与する。ミーニャが手にしていたミスリルソードは闇属性が付与されていたが、強制的に作り替えた。こんな武器で攻撃したらレイスが強化されるだけだ。


「なんか刀身が光っているのにゃ」


 そりゃ、さっきまで闇を纏っていた剣だからね。多分強引なことをしたから耐久性は落ちているだろう。だが、レイスを振り払うことくらいはできるはずだ。


「とりあえず、ミーニャはあのレイスをその剣で払ってくれ。絶対にあのグリム・リーパーに近づくなよ」


「当たり前にゃ。あんなのに近づいたら死んじゃうのにゃ」


 そうだろうな。さっきタナトスの石像を見たから死神がここに居ても不思議じゃない。だが、レベルMaxの相手がいる場所ではない。あのレベルは魔界にいるが地上でいるレベルじゃない。魔界の門を開けて出てきたというのか。


「とりあえず、倒すぞ。ダルメシアンジャスパー。クリスタルウォールを。その上にミラーだ」

「了解。私もここで死ぬわけにはいかない」


 持久戦をするつもりはない。だが、徐々に近づいてきている。ペリドットさんたちが。ティセやアカでもレイスの相手はできるだろう。ペリドットさんがいればグリム・リーパーも倒しやすいがそれは最後の手段だ。


 まずは、このメンバーで倒す方法を考える。


 俺はグリム・リーパーを見る。大きな鎌を持っている。鎌の特性はそのなぎ払いだ。だが、変則的な動きができない。そして、体は骨だ。殴打系が効果的だが、俺の武器は剣だ。まずは小手調べと行くか。


「ストーンバレット」


 本来のストーンバレットとは違う。魔力を込めて大きさを調整する。だが、グリム・リーパーに当たる前に岩は粉々になった。


「グるるるる」


 死神が何かを話しているが言葉になっていない。レベルは高いがやはり本体は魔界にいるようだ。


 だとしたらレベルほど脅威でないかもしれない。そう思っていたら鎌を一周させた動きをしている。まずい、あれは即死魔法の一つだ。あの円が完成する前に止めないといけない。


「スピードスター」


 俺は加速して鎌の動きを止めに入る。だが、この動きを見ていたのか左手を前に突き出している。


「ライフスティール」


 HPを一気に持って行かれた。大ヒールをかけて削られたHPを回復させる。剣を鞘に入れて力を込める。


「聖剣閃」


 神聖属性を込めて剣閃を放つ。だが、鎌の柄で受け止められた。硬質な感じが当たる。


「サンダーボルト」


 剣から伝導させて電気を流す。これは動きを止めるだけの攻撃。アンデッドは神聖属性とともに炎属性にも弱い。そして、俺は元々炎属性が得意。


「フレアバースト」


 加速させる時によく使っているが攻撃魔法である。グリム・リーパーが体制を崩す。だが、狙いはこれではない。


「ホーリーオーラ―タックル」


 まあ、ある意味自爆技でもある。だが、大量にSPとHPを消費するがこの攻撃は絶対によけられない。殴打系の武器がなければ体を使えばいい。そのまま俺は神聖属性を体にまとい体当たりをする。グリム・リーパーが地面に転がる。今だ。


「ホーリースラッシュ」


 狙いは死神の鎌を持っている右手手首だ。


「うぐぉぉぉ」


 死神の叫び声とともに右手首が切断された。そのまま死神の大鎌を蹴りあげる。


「魔力感知」


 死神の大鎌を調べる。


名前:デスサイズ

レベル:SSS

属性:闇

ステータス:アンデッドのみ使用可能、

備考:呪いあり(生者が装備するとアンデッドになる)


 流石に奪っても使うことができないか。だが、対処方法が思いついた。


 デスサイズを蹴りあげたが宙に浮いてグリム・リーパーの前まで自然とやってきた。そして、いつのまに復活した右手でそのデスサイズを握っている。


 普通に戦ったら苦戦する相手だ。だから悪いが普通に戦わない。


「スピードスター」「帯電」「パワーストレングス」


 加速をさせる魔法に能力向上魔法を重ね掛けする。地面に手を着いてグリム・リーパーの周りを走り抜ける。


 周りを見るとレイスの相手をミーニャとダルメシアンジャスパーが行っている。ダルメシアンジャスパーのクリスタルランスは土属性だが、クリスタル自身に聖属性が含まれているためレイスを壁に貼り付けて動けないようにしている。大丈夫そうだ。


 俺はスピードの違いからグリム・リーパーの攻撃をすべてよけきっている。ただ、早くなりすぎて自分の制御が効きにくい。だが、これで終了だ。


「聖結界」


 グリム・リーパーの周囲に六芒星の石を並べ結界を張る。結界自体に攻撃性はない。ただ、神聖属性の強化になる。そして、俺は「リザレクション」を唱えた。


「リザレクション」は死者蘇生の魔法だ。ただ、詠唱時間が長い。石を並べながらずっと詠唱を続けていた。


 アンデッドに死者蘇生をすると即死する。通常レベル差があると成功率は低いが、神聖属性を強化した聖結界の中では別だ。


 低位のクレリックは「プリザベーション」をかけた後に「聖結界」で神聖属性を強化して「リザレクション」を発動させる。


 では、俺が神聖属性を強化して「リザレクション」を発動させたらどうなるのか。


 そう、目の前のグリム・リーパーが苦しんでいる。


「おまけだ。大ヒール」


 グリム・リーパーが徐々に変わりつつある。骸骨の姿に血肉が増えていく。あれ?即死じゃなく生あるものに変化しようとしている。だが、その手にデスサイズがある。


 グリム・リーパーは手からデスサイズを話そうとしない。おかげで、復活しかけるとアンデッドとなり、また復活を繰り返す。見ているのも飽きたのでそのまま「ホーリースラッシュ」で存在ごと砕いてみた。


「勝った」

「勝ったのにゃ」


 レイスも倒し終わっている。相手がグリム・リーパーってわかっていたらそのままつっきてもよかったのではと思ってしまった。


「アデル、無事?」


 倒し終わった後でティセが走ってきた。


「ああ、無事だ。だから抱きつかなくていいぞ」


 ティセが抱きついているのを見てミーニャがすごい表情で俺たちを見ている。その横でアカが「我も心配したのだぞ」と言いながら俺の服の端をつかんでいる。だが、一人だけ剣を抜いている。ペリドットさんだ。


「この者は何ですか?敵のため排除しますわ」


 ペリドットさんはダルメシアンジャスパーに剣を向けていた。そしてダルメシアンジャスパーもまた手に光の塊のような剣を持っている。


「私はここで死ぬわけにはいかない」


 すでに二人は剣をぶつけあっている。


「とりあえず、二人とも戦うな。剣をしまえ」


 だが、俺の声を二人とも聞かなかった。


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