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その後も簡単な説明を受けて、全ての説明が終わると。
「学院が始まれば細かい説明があるからそっちで聞いてくれ。他にも生活する上で必要な情報はあるけど、そこら辺は同室者の子とかの方が私より詳しいはずだから彼女に尋ねるといい。」
「"生活する上で"って(あのことよね…)」
「まぁ、その辺は置いといて、
今から真面目な話をしてもいいかな?」
「真面目な話、ですか?」
そう話す綾人を見ると、その銀色の双眸はさっきまでとは異なり、真剣なものになっていた。それを察した璃は姿勢を正す。
「彼に今回のことで何か話を聞いていたりするのかな?」
「(・・・・・)いえ、学園長には特に何かは言われていません。ただここへの進学を勧められただけです。」
「そうか。彼らしいね。」
璃の答えに先程までと比べて控えめな笑みを浮かべるていた。その笑い方は今も綾人が真剣であるという事実が伺える。
「(はぁ....)何か、あるんですよね?」
「・・・」
「変だとは思っていたんですよね。あの人の事ですから、何か裏があると思っていました。」
「やはり君は優秀だよ。」
璃の質問には答えずに、綾人は立ち上がった。
璃はただ目を逸らさず理事長を見る。
「君はこの世界をどう見ている?」
「どう、というのはどう意味でしょうか?」
「うーん。君にとってこの世界はいい世界だと思うかい?」
璃は目を閉じ答える。
「・・・正直な話、いい世界だとはとても思えません。」
目を開いて理事長を見ると背を向けていたため表情を見る事は出来なかった。しかしその答えを聞いて理事長は哀しんでいる様に見えた。それでも璃は言葉を続ける。
「地上では魔物の被害により死傷者が出ているのは日常的ですし、邪気により体調を崩す人だって少なくないです。税が重いとは言わないですが、それがちゃんと還元されているかとは思えないです。」
これが地上における事実だ。
地上では毎日のように人が死んで、病に苦しみ生活が楽だとは決して言うことは出来ない。璃も何方かと言えば余裕の無い生活をしていた。しかし天界の人間は地上から集めた税を受けとりながら豊かな暮らしをしている。この学院の施設にも地上から取られた税が少なからず使われているだろう。
「本当に、ろくでもない世界だと思っています。」
璃は綾人に対して正直な意見を述べた。
やばい恋愛要素まで先が長い.....




