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好意と殺意が紙一重
「ねぇねぇ」
「何?」
「今日って何の日か知ってル?」
「バレンタインだが・・・それがどうかしたか?」
「ハイ、プレゼントあげル」
「・・・・・これは何だ?」
「チョコ!」
「いや、それは見たら分かる」
「好きな人にチョコを贈るんデショ?だからプレゼント」
「毒とか「入れてないヨ!!」
奴はキラキラとした目でこちらを見てる。
こいつが犬の姿だったらきっと尻尾を振りまわしているだろう、そんな感じがする。
「本当か?」
「もちろん!」
「本当に本当か?」
「・・・そんなに疑うんだったら目の前で食べようか?」
「あぁ」
「じゃあ一口イタダキマ----・・・え?」
「私はこのお前が食べようとした部分だけで良い、ごちそうさまでした」
「・・・・・バレちゃった」
好きだけど死んでほしい、そんな歪んだ同僚と殺意しか受け取っていない部下