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初対面は最悪で
「そいつが今日からお前と同じく実行部隊に所属となるホロだ」
「ヘー、この子も実行部隊なんダ」
目の前にいる妙なアクセントで喋る男は唇の端を吊り上げニヤリとした。
「実行部隊になるってことハ、結構腕が立つんだよネ」
「まぁ確かにそれなりに腕は立つ」
「・・・それなり?」
「こいつはどちらかというと交渉が得意でな、そこを買ったんだ」
「・・・へー」
((あからさまにつまらなさそうな顔をするな、こいつ))
ボスがちらりと私の方を見た。
『 キ レ る な よ 』
・・・・・私は猛獣か何かか?
別に私としては相手にどう思われようと知ったことじゃないんだがな。
仕事に支障が出なければ問題ない。
「まァいいや、僕はミスリルっていうんだよろしくネ、握手握手!」
「・・・・・」
「え、無視?ナチュラルスルー?」
「手に針を仕込んでいるような奴と握手はしたくないんだが」
「・・・・・♪」
「お、お前という奴は・・・」
初めての顔合わせが最悪な部下同僚とこの先不安なボス