魚は夢現を飛び、鳥は現界の夢に泳ぐ。
飛鳥の家は古い温泉宿である。その宿の一角には、白狐を奉っている祠がある。
飛鳥は、子供の頃から、他の人には見ることができない白狐のハクアと共に、過ごしてきた。
雨模様が続くある夏 、飛鳥の家に従兄の泳魚がやってくる。その従兄もまた、ハクアの姿を見ることができた。
飛鳥と泳魚は短い夏の日を過ごす。
龍が住むと伝えられる滝を見に行ったり、神社で行われる祭りへ行ったり、蛍を見に行ったり、本来ならば、何の変哲もない日常の出来事のはずであった。
湿った空気の匂いが漂う夏の盆。夢と現の挟間にある時期。その日常の風景は、非日常の一雫に揺らいでいた。
飛鳥は、子供の頃から、他の人には見ることができない白狐のハクアと共に、過ごしてきた。
雨模様が続くある夏 、飛鳥の家に従兄の泳魚がやってくる。その従兄もまた、ハクアの姿を見ることができた。
飛鳥と泳魚は短い夏の日を過ごす。
龍が住むと伝えられる滝を見に行ったり、神社で行われる祭りへ行ったり、蛍を見に行ったり、本来ならば、何の変哲もない日常の出来事のはずであった。
湿った空気の匂いが漂う夏の盆。夢と現の挟間にある時期。その日常の風景は、非日常の一雫に揺らいでいた。
-1-
一・天井で揺れる木目は、
2011/03/01 11:01
(改)
二・波紋のように凪ぎ、
2011/03/02 22:00
(改)
三・水たまりに咲くは、花の魚。
2011/03/03 20:00
(改)
-泡の夢-
四・雫に流離う水泡、何時か聞いた水声、泡が見た夢。
2011/03/04 12:00
(改)
-2-
五・空へ至る魚は、
2011/03/05 15:00
(改)
六・闇と光の境界線にて、
2011/03/06 18:00
(改)
七・飛び交う火々の虫を見る。
2011/03/07 20:00
(改)
-魚の夢-
八・彼は魚、水に棲む魚。白いその雫は金魚の夢。
2011/03/08 23:00
(改)
-3-
九・消え行く泡のように、
2011/03/09 20:00
(改)
十・幻に流離う者。
2011/03/10 20:00
(改)
-縁の夢-
十一・泳ぐ魚と飛ぶ鳥の憧憬。
2011/03/11 07:00
(改)
-4-
十二・夢に落ちる鳥は、赤い魚を追いかける。
2011/03/12 00:00
(改)
-現の夢-
十三・現世にかえろう、あの夏の日に。
2011/03/13 20:00
(改)
-5-
十四・虹の向こうに煌く、
2011/03/14 22:00
(改)
十五・そらの魚と、みずの鳥。
2011/03/15 20:00
(改)
-あとがき-
あとがき・「夢」の始まりに、「言葉」を隠し、物語を育む。
2011/03/15 20:00
(改)