報告
次の朝一番でオレは教官室に行った。アルタミラ行の報告のためだ。
「──という感じでした」
「ご苦労。詳細はレポートにして提出するように。これからは定期的に依頼を取ってきてやるから頑張れよ」
「はい!」
さて、午前の授業を終えたオレは支援科のクラスメイトと食堂に行ったんだが……。
そこでルークたちに捕まった。
「おー、待ってたぜ」
「まあこっち来いよ」
連行された先には男子生徒たちが勢ぞろいしていた。
メインはルークのパーティーだが戦闘科や支援科の連中もずらりと首を並べている。
うーん、こんなに注目されたのは初めてだ。
「お疲れだったな」
「どうだった? 俺たちもそろそろ行けそうなんだよ」
オレはブンブン首を振った。
「いやもう、メチャクチャ疲れた……。山道を荷物背負ってひたすら十時間だぜ? 慣れた冒険者でも八時間かかるらしいって聞いてたから早めに出たんだけど、オレの足にはキツかった。向こうに着くなりブッ倒れちまったよ」
「十時間!」
「普段の探索が大体四、五時間くらいだから、倍以上か……」
「まだ体中痛いし。お前らは大丈夫だろうけど女の子たちはキツイかもな」
「うちの女性陣は全員補助スキルが得意だから何とかなるだろ」
オレはまた首を振った。
「いやそれがさ、オレたちは一回しかエンカウントしなかったんだけどさ、普通は真ん中までで三回は戦闘するらしいんだよ」
おー……。居並ぶ生徒たちが声を上げた。
「ってことは全体だと六、七回は戦うことになるだろ? ずっとスキル使いっぱなしだとかなりしんどいと思うぜ」
「うーん……。最低でも移動八時間に戦闘六回か……。厳しいな」
「つまり体力と魔力があって戦闘に長けてないと行けない場所ってことか……」
「当たり前だが相当強くないとダメそうだな」
「お前らは心配することないと思うけどさ。それでも気をつけろよ。オレたちは走竜に襲われたんだ」
「走竜!」
「まあうちはティナがいるからなんてことなかったんだけどな。あ、そうだ、着替えは持っていった方がいいぞ。メチャクチャ汗かいた。風呂は入らせてもらえたけど」
「風呂なんてあるのかよ」
「あそこだと風呂は天国だぜ、マジで……。教官に言われてたから下着だけは持ってたけどさ、上着はびしょ濡れだし臭いし帰りはずっと気持ち悪かった」
それから雁首そろえた連中に道中の様子を根掘り葉掘り質問されて、律儀に答えてたら飯を食いそびれた。




