004 月夜と書いてルナ誕生 （４）性別と容姿（ルックス）について
よおし、美しい女性になりたいと希望しようかな。
シクペリア 神々を作った創造神
「案内役は、わたしが２番目に信用している神を付ける。
ただし、音声や文字で会話する権利がある程度と思ってくれ。
それなりに忙しい神様だから、あまり構ってもらえないかもしれない。」
ルナ 月夜
「一番信じている神様は、どなたですか？」
シクペリア
「もちろん、私自身だが？
予想できなかったか？」
ルナ
「ぷっ、あははは。」
ボクは、うれしくて笑ってしまった。
シクペリア
「そんなに、おかしかったか？」
ルナ
「いいえ、うれしいからです。
ボクの大好きなマンガの主人公 波太郎みたいなことを言うから、楽しくなりました。」
シクペリア
「ああ、誰がミスした達磨落とし音頭という変な踊りが出てくる作品だな。」
ルナ
「そうです。 その通りです。」
シクペリア
「まさか、読んだことが有るとは驚いている。
人間の限られた時間で、いろいろな作品を読んでいるのだな。」
ルナ
「友達がいなかったから時間は多くありました。」
シクペリア
「そうか、つらいことを思い出させて済まない。
だが、転移先では楽しい思いができるはずだから、期待していて欲しい。」
ルナ
「ありがとうございます。
楽しみです。」
シクペリア
「まず、異世界転移後の性別だが、男性のままだ。
おや、がっかりしているようだな。
【性魔力理論】を確認したところ現段階では、女性の性欲では、ルナが希望する６つのスキルは起動できない。 つまり、使用できないんだ。」
ルナ
「女性の性欲だと、いくつまで使用できますか？」
シクペリア
「１つは確実にできる。
しかし、２つ目と３つ目まで使用できる可能性はかなり低い。
どうする？」
ルナ
「では、男性の身体を希望します。
そして、男性の性欲ならば、６つのスキルを使用できるのですね。」
シクペリア
「いいや、男性の性欲では無理だ。
１つも使用できない。
性欲から努力へ、
努力から昇華力へ
までは変換できる。
しかし、昇華力から性魔力への変換ができない。」
ルナ
「もしかして、男の娘の男性しかできないですか？」
シクペリア
「その通りだ。
さすがに理論の考案者だけのことはある。
男性で筋肉量が少なく、肥満体にならないように細く仕上げた身体と、
母性が高い家庭的な女性のように、家事が得意で苦しみにならない精神構造が必要になることがわかった。
そして、ほんの少しだけ胸が発達していることが必要なようだ。
Ａカップ未満だから目立たないが、服を脱げば、ほんの少し分かる程度だ。」
ルナ
「じゃあ、男の娘になります。」
シクペリア
「言っておくが愛情交換の対象は女性だから、出会えるように設定した３人の女性しか相手にされないぞ。
それでも、良いか？」
ルナ
「その３人はボクの仲間になってくれるひとたちですよね。
男の娘の身体でも好きになってもらえるのでしょうか？」
シクペリア
「それは問題ない。
ただ、ルナの方が一線を越えることに、踏み切れないかもしれない。
受けてくれると、うれしい。
魔法が使える新しい世界を作りたいという私の希望のためにな。」
ルナ
「挑戦したいです。
ただ、お願いがあります。
美形にしてもらえませんか？
美しければ多くの人に大目に見てもらえるかもしれません。」
シクペリア
「ああ、大丈夫だ。
１００人にひとりの美しい身体で、異世界転移してもらう。
ただ、それ以上は、６つのスキルなどの生き抜くための能力や知識が入らなくなるから駄目だ。」
ルナ
「１００人にひとりの美しい身体ならば、モデルを目指さない限り余裕ですよね。」
シクペリア
「ずいぶんと余裕があるだろう。
では、性別は男性で、種類は男の娘で、容姿は１００人に一人の美しさで準備する。
イウラを紹介しよう。」
ショートカット金髪で青い目の美しい女性が入ってきた。
イウラ
「愛と美の女神 イウラ・ノータです。」
いよいよボクの転移先での容姿が決まりそうだ。
美しい容姿をもらえそうで、ホッとしたところです。
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