ユルリッシュとエリザベスの衣装合わせ
ユルリッシュとエリザベス、大分仲良しに
ユルリッシュはまだかまだかと部屋をうろつく。その様子をアルフレッドは微笑ましく見守っていた。そして、侍従が戻ってくる。エリザベスの誕生祭でユルリッシュとエリザベスが着る衣装を持ってきたのだ。エリザベスの誕生祭で着る衣装が出来上がったのだ。
ユルリッシュとエリザベスが選んだドレスはゆったりとしていながら大人らしい、皇后の風格を感じるデザインで、それに合わせたユルリッシュの正装も流行を取り入れているが伝統的な皇帝に相応しいデザインである。ユルリッシュは出来上がった衣装を見て満足そうに頷くと、エリザベスの元へ急いだ。
「エリザベス、少しいいだろうか」
「皇帝陛下!ご機嫌よう、どうされました?」
「ご機嫌よう。君の誕生祭の衣装が届いた。衣装合わせしよう」
「わあ…!ありがとうございます、皇帝陛下!すごく素敵…!」
ドレスを見たエリザベスは柔らかな微笑みを浮かべた。それを見てユルリッシュは笑みを深める。そして衣装合わせが始まった。
「皇帝陛下、とてもお似合いです!」
「ありがとう、エリザベス。君もとてもよく似合う。…美しい」
「ふふ、光栄です!」
「はやく誕生祭を開催したいものだ。きっとジュスティーヌもはしゃぐだろう」
「ええ。優しい子ですものね」
実際に着てみて、ドレスの見た目や着心地を確かめてから元のドレスに着替えるエリザベス。自身の誕生祭までドレスは大切にしまっておく。ユルリッシュも同じく着替えて、自分の部屋に正装を戻すよう侍従に命じた。
「ジュスティーヌはどんな誕生日プレゼントを用意するだろうな。あの子のことだから、大人もびっくりするようなセンスを発揮するだろう」
「ふふ。ジュスティーヌからなら、たとえ道端の小石でも嬉しいですけれど」
「違いない。私も同じ気持ちだ」
「ジュスティーヌは目に入れても痛くないほど可愛いですものね」
「君は心からジュスティーヌを愛してくれるな。ありがとう、感謝する」
ユルリッシュはそう言いながら、エリザベスの頬に手を添えた。エリザベスは笑顔で言う。
「私にとっても〝娘〟ですもの。当然です。…そうでしょう?血の繋がりだけが家族ではありません」
「そうだな。君と私も、君とジュスティーヌも家族だ」
「ふふ。ええ」
ユルリッシュはエリザベスの頬に添えた手はそのままに、エリザベスに顔を近づける。エリザベスがそっと目を伏せれば、瞼に優しいキスが落とされた。
「唇へのキスは、今晩にとっておこう」
「もう、皇帝陛下ったら…」
ユルリッシュの言葉にエリザベスは真っ赤になる。それを見て、本人達にはわからないようにニヤニヤ見守るアーノルドとアルフレッド。侍従は夫婦の甘い雰囲気に当てられ妻に早く会いたいと心から思っていた。
エリザベス、瞼へのキスでドキドキ




