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シャルルのプリン

ジュスティーヌは今日も婚約者に甘やかされる

「ジュジュ!今日は特大のプリンを作ってきたよ!」


「ルルありがとう!わあ、美味しそう!」


プルプルの大きなプリンに、ホイップクリームやフルーツが添えられている。ジュスティーヌはそれを見て瞳を輝かせた。シャルルはこの表情を見るためだけにプリンを作ったので、喜んでいるジュスティーヌを見られて本当に嬉しい。


「ジュジュの好みに合わせて、あえてカラメルはほろ苦いものにしてあるよ。食べてごらん」


「ルル大好き!いただきます!」


ジュスティーヌは一口プリンを口に含む。そのプリン独特のプルプルの食感に、ジュスティーヌは顔を綻ばせた。その表情にシャルルは小さくガッツポーズをする。


「プルプルして、滑らかで、甘くてでもほろ苦い!とっても美味しいよ、ルル!」


「それは良かった」


甘さとほろ苦さの絶妙なバランス。そこにホイップクリームを足すとさらに甘くなり、これはこれでまた美味しい。


「ホイップが添えられてるのも好きー」


「ふふ。ホイップクリームを立てるのはなかなか時間と労力がかかるのだけど、用意した甲斐があったな」


とはいえ、科学技術も発達したこの国にはすでに電動のホイッパーもある。わざわざ手動でホイップしたのは、ひとえにシャルルのこだわりであった。手間をかけて、ジュスティーヌへの愛を注ぎ入れているのだ。見えない愛情こそが一番の隠し味である。


「フルーツも季節のものばかりですごく美味しい!」


「りんごや梨、ぶどうなんかがすごく美味しい時期だものね。たくさんお食べ」


「うん!」


なかなかに巨大なプリン…プリンア・ラ・モードと言った方がいいだろうか。それを美味しそうに食すジュスティーヌは、婚約者が心底愛おしそうに自分を見つめているのに全く気付いていない。


アルベルトとリードはそんな二人のやり取りに胸を押さえた。すごくときめいているのである。可愛い二人の小さな主人がこんなにもイチャイチャしている。ときめくなと言う方が無理な話であった。

シャルルのこだわり

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