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香水

シャルルの才能の一つをお披露目

「ルル、香水届いたよ!どうぞ!」


勉強の合間の休憩時間。ジュスティーヌはシャルルに早速届いた香水をプレゼントする。


「ありがとう、ジュジュ。嬉しいよ。ラッピング、勿体ないけど剥がしちゃうね」


「うん!」


「使ってみてもいい?」


「もちろん!」


シャルルは丁寧に包みを剥がし、包みや小箱を魔法で自分の部屋のテーブルの上に転移させると香水を試しに手首に一吹きした。


「…うん、君の香りがする」


「えへへ、気に入った?」


「ものすごく。ジュジュの香りに包まれていると思うと、すごく安心する」


「よかった!」


「これで香りもジュジュとお揃いだね」


ふわりと笑うシャルル。ジュスティーヌはそれに満面の笑みで応える。


「うん!これからいっぱい、お揃いを増やして行こうね!」


「楽しみだね、ジュジュ」


「すごく!」


「とりあえず、まずは今度の皇后陛下の誕生祭でドレスと正装をお揃いにしようか」


「お義母様の誕生日!楽しみだね!」


今度の誕生日と言ってもまだまだスケジュール的には先だが、服装を合わせるのなら今から準備を進めるのが無難である。


「ちなみに、皇后陛下への誕生日プレゼントはもう選んだの?僕からも心ばかりの品をご用意したけど」


「えへへ。実はね、私が手作りしたアミュレットをあげようと思うんだ。錬金術でパワーストーンを作って、魔法で加護を重ねがけするの!」


「それは素晴らしいね」


「ルルのプレゼントは?」


「高級店で猫用の新しい首輪と、猫が寝る専用のベッド。それにキャットタワーかな」


ジュスティーヌは頭にクエスチョンマークを浮かべる。


「お義母様の誕生日だよ?」


「皇后陛下は自分のことより人の幸せを願うお優しい方のようだから。ジュジュが喜ぶ物をプレゼントした方が、無難な物を選ぶよりいっそ喜ばれるかなって」


「確かに!お義母様はいつも私を優先してくださるもんね」


ジュスティーヌは嬉しそうに笑う。シャルルはその笑顔を自分も引き出したくて、エリザベスにちょっとしたジェラシーを覚えつつ魔法で資料を取り出した。


「で、ジュジュのドレスと僕の正装のデザインなんだけど。色合いも合わせようと思って、色々考えてみたんだけどどうする?」


「え?…もしかして、ルルが考えたの?」


「うん」


驚愕の事実にジュスティーヌと、そばで控えているアルベルトは目を見張る。


「ルル、そんな才能があるの!?」


「才能というか、まあ無難なものしかデザイン出来ないけど。流行りくらいは乗るけどね。ほら、こんな感じ」


シャルルが手掛けたデザイン画は、子供が書いたにしてはかなりの出来である。ドレスも正装も、最新の流行を取り入れつつ、少し大人っぽく見える品のあるデザインになっている。


「わあ…ルル、すごい…!」


「気に入っていただけたかな?こっちなんかもジュジュに似合うと思うんだよね。合わせる僕の正装もなかなかじゃない?それかこっちとか?」


たくさんデザインしたらしい。どれも素晴らしい出来だと言える。


「婚約して初めてのパーティーは、絶対僕のデザインしたお揃いのドレスと正装でと思っていたから、早くも夢が叶いそうだよ」


「私、ルルのデザインしたドレスで、しかもルルとお揃いだなんてすごく嬉しい!ルル、大好き!ありがとう!」


「ふふ。装飾品のデザインと靴もデザインしたから一緒に選ぼうね」


「ルルは本当に天才だね!すごい!愛してる!」


「僕も愛してるよ」


アルベルトはシャルルが話を盛っているのかと一瞬思ったが、誇らしげなリードの表情をみて本当にシャルルがデザインしたのだと悟りびっくりした。我らが小さな主人の婚約者は、思いの外才能に溢れているらしい。

ジュスティーヌはさらにシャルルに惚れ直す

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