教育内容の大幅な変更
ジュスティーヌ、ハイスペックを見せつける
「隣国で魔法の技術が一気に進みました。我が国では今、遅れを取らないよう最新技術を取り込んでいます。その関係で昨日丸一日を使って他の教師とも話し合い、魔法学の授業のスケジュールを大幅に変更致しました。第一皇女殿下には徹夜も覚悟で意欲的に学んでいただきたいと考えております。よろしいですか?」
「はい、先生!」
ジュスティーヌを狙った隣国。その魔法の技術は日に日に進んでいる。しかし、ヴァレリアン帝国も負けじと各国の魔法の技術を取り込んでいき、また各国の科学技術も同時に取り込んでいる。隣国からの攻撃を許してしまったとはいえ、まだまだヴァレリアン帝国の諜報部隊の能力は極めて高いのだ。なので、対策を講じるのも容易い御用である。しばらく隣国はちょっかいは出してこないだろう。牽制するのも忘れない。
そんなこんなで、一気にヴァレリアン帝国でも魔法の技術が進歩したためジュスティーヌに教えることが増えたらしい。
しかし、ジュスティーヌにとっては願ったり叶ったりである。ジュスティーヌは魔法学が特に大好きなのだから。
「では、早速授業を始めます。まずは錬金術と魔法の座学から。それが終わったら習った部分の実践練習となります」
「はい!」
ジュスティーヌは基本的に地頭は良いし、理解力と記憶力も良い方である。それが好きなことに向けば尚のこと力が発揮されるというもので、ジュスティーヌは詰め込み教育とも言える授業内容に必死にではあるがなんとかついて行くことが出来た。
そんなジュスティーヌは実践練習でも、持ち前の記憶力の良さで授業内容を忘れておらずスイスイと錬金術と魔法を習得した。その優秀さに、教師も目を見張る。ここまで優秀なのであれば、もっと早く詰め込み教育を始めても良かったかもしれない。
「今日はここまでに致しましょう。夜も徹夜で練習する必要はありませんよ。むしろ寝て英気を養って、明日の授業に備えてください。明日もよろしくお願いします、第一皇女殿下」
「はい!先生、今日もありがとうございました!とっても楽しかったです!」
とても疲れてしまっただろうに、笑顔でお礼を言い楽しかったと微笑む第一皇女殿下。教師はこの生徒がとても可愛くて仕方がなくなった。ここまで魔法に興味を持ってもらえるなんて、嬉しくないはずがない。
ジュスティーヌはそんなことは知らないため、いつも通り短い休憩時間をシャルルと過ごすためにそそくさと移動する。内心ちょっとだけ寂しい教師だった。
ちなみにシルヴィアもジュスティーヌと同じく魔法の天才でした




