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ジュスティーヌの夢

また性懲りも無く始めました。完結まで時間がかかるかもしれないですが不定期更新でも頑張りますのでよろしくお願いします・:*+.\(( °ω° ))/.:+

ジュスティーヌ・ロランス・ヴァレリアン。ヴァレリアン帝国の第一皇女にして将来の女帝である彼女の悩みは、最近後妻として皇后となった継母との関係である。


「お義母様、ご機嫌よう!」


「ご機嫌よう、ジュスティーヌ」


「えっと…えっと…良いお天気ですね!」


ちなみに今日は雨である。


「…そうですね。恵みの雨ですから」


「恵みの雨?」


「雨が降らなければ、草木が育つこともないでしょう?降りすぎるのは問題ですが、今日のように穏やかに降る分には有り難いと思うのです」


「そうなのですね!さすがお義母様!」


ジュスティーヌは継母にキラキラとした視線を向ける。純粋な好意に満ちたその目と目が合った継母は、外行きの微笑みを顔に貼り付けた。それをみてジュスティーヌは残念に思う。まだ気を許してはもらえないのかと。


「お義母様はその、飴はお好きですか?」


「ええ」


「でしたらこれを差し上げます!」


「ありがとうございます。ジュスティーヌは優しいですね」


ジュスティーヌが飴を差し出せば、継母は外行きの笑みを浮かべそれを受け取る。別に嫌がらせをされるわけでも虐めを受ける訳でもないが、好かれていないのは明らかだ。ジュスティーヌが笑顔で話しかけても鉄面皮か外行きの微笑みだからである。


「お義母様、午後のお茶会楽しみにしていますね!」


「私もです、ジュスティーヌ」


それでも会話はしてくれるし、掛けてくれる言葉は優しい。鉄の女と呼ばれていようと、その奥底にある優しさは滲み出ている義母となんとか仲良くなりたいのが今のジュスティーヌの夢である。


「お義母様に喜んでもらえるようなこと…うーん…」


「姫様、何かお悩みですか?」


「アルベルト!あのね、お義母様が喜んでくれることってなにかなって」


アルベルト。彼はこの小さな五歳の姫君の専属の護衛である。平民出身の叩き上げである若き天才は、その忠誠心故専属護衛騎士に選ばれた。


「んー。鉄の女と呼ばれる皇后陛下ですからね…」


「アルベルト!お義母様を悪く言わないで!お義母様は優しいんだから!」


「申し訳ありません。皇后陛下が優しいお方なのは、姫様との接し方を見ればわかりますよ。きっと皇后陛下は姫様のことが大好きなのです」


「え?」


ジュスティーヌは意外に思う。


「そうかな?」


「ええ。俺から見るに、皇后陛下は感情を表に出すのが苦手なだけですから。きっとすぐに、もっと仲良くなれますよ」


「本当!?」


「本当です。花かんむりでも作って持って行って差し上げれば喜ばれるかと」


「作る!」


急いで中庭に向かう姫君を、アルベルトは優しい表情で見守った。


「大丈夫。俺達は姫様と皇后陛下の味方ですからね」

ということでジュスティーヌちゃんが主人公ですがしばらくお義母様が頑張っちゃうかもしれません。でも主人公はジュスティーヌちゃんです!

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