「猫」 値打ち三文の幸福論
明治頃。作家である靖高は、親友との雑談の中で全ての生き物の為になる「幸福論」を書こうと思い付く。それは彼が人生をかけてでも書こうと云う大仕事になる筈だった。ところが靖高は、大のつく猫嫌いだった。しかし、そんな彼の家で雌猫を一匹飼う事になる。あまねく生き物の為の幸福論を書きながらも、彼はその猫の存在に気の狂わんばかりに怯えつつ、遂には殺してやりたいとさえ思うようになる。それは、全く矛盾した思いだった。ある日、雌猫はとうとう子供を産むのだが……。
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