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仮面マトイ誕生

そして承諾したはいいものの。

現在の健康チェック的なのとクリニカルなあれやこれやをするために準備に2週間かかりました。

さすが大手、元気があれば何でもは出来ないのをよく分かってる。

その2週間の間にメタボ気味ですねと、油っこいものを控えてくださいと言われること計3回。

なんとかVRMMOの試験的に導入に漕ぎつけた。

うん、今度からもうちょっと食生活気をつけます。

でも悪いのは俺じゃないんだ。

コンビニで如何にもな感じで売ってる揚げ物がイケない。

そしていよいよ試験の当日。

なんと受付を担当してくれていたマイン(仮)さんがアシストしてくれるとのこと。

出世したのかマイン(仮)さん。

挨拶を交わし改めて自己紹介をする。


「先日は自己紹介もせずにすみません。今回こちらのプロジェクトに参加していただく皆さんのサポートをさせて頂きます。佐々木と申します」


そうか。

でももうマイン(仮)で覚えている僕がいる。

佐々木(マイン(仮))だとややこしてしょうがない。

やっぱりマイン(仮)でこれからもよろしく。


彼女の案内の元、どこぞの悪の怪人とか作ってそうな部屋に案内される。

ふふふ、これで俺も立派なラボメンに、あ、なれない?そうっすか。

そしてたくさん並んでいる所謂カプセル的なのに入るらしい。

なんかよくSFもので人を凍らせるあれに似てる。

狭くないですかね?

これは閉所恐怖症の俺が入っても大丈夫なやつっすよね?

ちょっと自分のタイミングで入るから。

え、ちょっと待って、マイン(仮)さんグイグイ押さないで。


「大丈夫ですから、最初だけだから痛いのは」


笑顔でなんか怖いこと言わないで!

やめて無理やり押し込まないで、蓋を閉めないで。

なんかバシューって言ってる!変な煙出てるから!

マイン(仮)さん、そんなやり遂げた顔しないで出してください!

何これすげー怖い!

あー、意識が遠のいていくー…


目を覚ますとそこは異世界でした。

というより真っ暗闇でした。

どこだここ?

多分もうゲームの中なんだろうけど。


『ようこそ異端者よ』

「おお?」


こいつ脳内に直接に・・・!

なんとも不思議な感覚だ。

なんだろう最初のチュートリアルてきなものかな?


『ここはこの世の闇の中、そしてそこからあなた達異端者が生まれ、良くも悪くもこの世界へ影響を及ぼすのでしょう』


あれ?そなたは勇者だてきなノリではないのか。


『そんなあなたの姿はどちらでしょうか?』


お、キャラメイクってやつか?


『自身の闇を受け入れるか。自身の闇を否定するか』


そして透明な選択肢が目の前でぼんやり浮かんでくる。

うん、なんというか。

結構物騒ですね。

でも嫌いじゃない。嫌いじゃないぞ!

否定したらヤバそうな匂いがプンプンするのでとりあえず『受け入れる』を選択する。


『自身の闇を直視することを選んだ怪物へ、精一杯の呪いと祝福あれ』


なかなかに物騒な発言が飛び出てきたよ。

まだ選択肢一個選んだだけなのに。

と思ったら周りがどんどん明るくなっていく。

あれ?キャラメイクあれで終わり?

操作説明とかのチュートリアルは?

不思議に思ってもやっぱりあの脳内ボイスはぱったりやんで周りの視界が色づいていった。


そして改めて周りを確認する。

森だ。

うん、自然豊かな森だ。

どうしよう村とか町スタートじゃないんだ。

さっそく迷子だぞ。

やっぱりテストプレイ段階だからなのかこの辺がまだ荒い可能性が非常に高い。


『この世界へようこそ、異端者様。チュートリアルを担当させて頂きます。妖精のワンドと申します』


お、良かった良かった。

助っ人らしき人物?妖精か。が助けに来てくれた。

さすがにチュートリアル無しで森の中自力脱出はきつすぎる。


『まず異端者様にはご自身の姿とステータスを確認して頂きたく』


とどこから取り出したのか大きな鏡を俺の目の前に持ってきた。

なるほどここでやっとキャラメイクか。


『先ほど選んで頂いた選択肢によってあなた様の姿は決定しております』


あれ?

ああそういえば谷崎さんもそんな説明してたような。

テスト版だからかな。

まぁ、それはそれで楽しめばいいか。

軽い気持ちで鏡を確認する。

だけどそこには


「こっわっ!!!」


俺の想像してたゲームキャラクターとかけ離れたものがそこにいた。

黒いピエロ服を纏った長身の男?

いやそもそも人なのかこれ?

それだけでも異様な光景なのだが顔の部分が仮面だった。

仮面っていうのがまずあれだけど笑ってる仮面。笑ってはいるんだけど。

目から赤い何かが流れ出ている。

うん、血じゃないこれ?

何これ。

俺呪われてんの?


『姿を確認頂けましたか?新しい異端者様、『仮面マトイ』様。

この奇妙な夢の世界、BOGEYDREAMへ改めてようこそ。』


俺はこの時、いろいろこのゲームを舐めていたかもしれないとちゃんと説明を聞いとくんだったんだと後悔した。

コミュニケーションはやっぱ大事っすね。

だけど名前もヘンテコなのにされたのは谷崎さんとマリン(仮)さんに後で文句を言うと決めた瞬間でもあった。

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