1日目 後半
疑問に思うことが幾つかある。
「なぜ俺はこんな所で、しかも裸で突っ立っていたんだ?.....誘拐でもされたのか?」
「それに何も思い出せない....頭を殴られたりでもしたのだろうか......」
殴打によって記憶をなくしたと仮定して頭部を触って確かめてみるが特に異常は無さそうだ。
髪が少し長いこと以外は特に気になるところは無い。
「ともかく助けを呼びたいところだが、迂闊に動くのも危険だ。水を確保したことだし次は食料を確保したいな。」
助けを待つにも飢餓で命を落としては元も子もない。
それとこんな深い森の中にいたのでは救助を呼ぶことも難しいだろう。
ひとまず食料を確保するため川に何かないかと探してみる」
「何か食べれそうな生き物でもいないだろうか....」
川の中の石を裏返しにしたり色々と試したが、何も見つけることは出来なかった。
「何も無いか......なら果実や食べれそうな植物を探そう。」
川辺付近を中心に探索することとする。
遭遇する確率はほぼないだろうが人も見つけたい。
探索を初めてからしばらくして日が落ちてきた。
日が落ちるまでに見つけた食料になりそうな木の実は皮がとても固く。サイズも小さくとても腹を膨らますには到底足りなかった。
「これだけ探して木の実が5つ、それに小さい。これじゃ数日も持たないだろう。」
とはいえ貴重な食料だ。川辺に戻り石を拾って皮を砕き、中の柔らかい部分を食べる。
「うっ...かなり渋いな。だがまぁ食べられそうだ。」
かなり渋い木の実だったが、川の水を飲んで和らげることが出来たので良しとする。
「だいぶ日が落ちてきたし、探索はまた明日にでもやろう。裸のままで寝たら風邪をひくかもしれないし何か体に被せれるものはないだろうか。」
運がいいことに川辺付近に自生している木の葉はかなりサイズが大きくちょうど布団替わりにするには良かった。
「以外と木の高さも低めだし、取りやすいな。」
これで寝れる環境は整えれた。後は寝るだけだ。
完全に日が落ちてしまった。
「夜空が綺麗だ、星もはっきり見える。」
夜空がとても綺麗なのだ。何ひとつ曇りもなく星星が陰ることも無く瞬いている。
夜空にうっとりしつつ瞼が落ちようとしたその時、不穏な音が聞こえた。
「!!.....っ、今のは遠吠えか??」
何かしらの獣が遠吠えしている。かなり遠くから聞こえる。
「......近くには気配はないな。万が一のことも考えて身を守るための武器を手に入れておかないといけないかもな。」
ひとまず辺りを確認してみたのだが、安全そうだったので眠りにつくこととする。
そして世が明ける。
ちゃんと自分が表現したい展開に持っていけるかかなり不安です:( ;´꒳`;):