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8  日々

「さて、6才になったお前に、これからは仕事を手伝ってもらう。」


 この時まで俺は一歩も家から出た事がなかった。いや、出してはもらえなかった、が正しい。

 手伝おうとしても窘められ、外に出ようとすれば止められる。ちょっとした軟禁状態だった。

 俺は働かざるもの食うべからずの精神は持っている。心苦しかったが、おとなしく言う事を聞いていた。

 何か不穏な事情が有りそうなのは「どうして?」と聞いた時の親の表情を見て分かっていたから。


 ここへきて手伝わせることにしたのは何故なのか?

 だが俺はやっと外の情報が得られると思いその疑問は飲み込む。後々判明するだろう。


「うん!俺、頑張るよ!やっと恩返しができる」


「大げさだなお前は。よし、じゃあその道具を一緒に持って来てくれ。」


 父は畑仕事用の道具を担ぎドアを開けて出ていく。

 自分も用意されていた道具を抱えて、それに遅れまいとその後をついていく。


 だが3メートル程行って父はこちらを振り向きこう告げる。

 悲しそうに、不安そうに。


「強く生きろよ。」


 ただその一言だけを口にして、すぐまた歩き出した。





 まず畑の草刈。

 小さいながらも食っていくのに困らない程の大きさ。ここが家の畑らしい。


 父が土を耕している間、教えられた通りに一心不乱に仕事をこなす。




 今までは家の中に居ても仕事は与えてもらえず毎日暇だった。

 なのでその時間を俺は筋トレしていた。親の目の届かない所で。


(だって、前世の時はそれが日課だったしな。毎日欠かさずやってたからやらないと気分がモヤモヤしちゃって。)


 ラジオ体操代わりの型稽古も毎日やっていた。だって他に何もする事が無い。

 だがそこへこれからは仕事も追加だ。ただ与えられる日々はもう終わり。




 ふと今までの生活を振り返ってみて、この世界にはもちろん「アレ」が無いだろうことは当たり前に推測できていた。


 日の出前に起床、暗くなり夜になれば即、就寝。

 電気、ガス、水道は無い。竈に水瓶。薪に火起こし。

 粗末で質素な民族衣装。木でできた器。



 そもそもここは異世界。


 完全なる田舎のスローライフだ。

 当然、テレビも無い、ラジオも無い。インターネットもありはしない。

 車も、コンビニも、ゲーセンだってありはしない。


 そんな中、最近しょっちゅう思い出すのは「アレ」だ。



(あー、格ゲーしたい。)



 こちらに転生させられる前、新タイトルの格ゲーに夢中だった。

 それが頭に浮かんでは離れない。

 思い出すたびにそれ以前にも遊んだ様々なタイトルが数珠つなぎに脳内に飛来する。


 バーチャ、アイアンフィスト、侍、ハングリーウルフ、ギルティ、魂刃、龍虎、VSシリーズ、スト2、その他諸々。

 楽しかったあの掛け替えのない日々。

 草刈しつつも、いつしか脳内で対戦が始まっている。


 それと一緒にくだらない事も頭に浮かぶ。


(バカは死ななきゃ治らない?いや、俺死んでねぇし。転生させられてるし。)



 そうこうしているうちに、次は収穫に移る。

 地に埋もれた根菜を引き抜いては、ある程度土をはたいて落とし籠に入れていく。



 その内に、この先の畑に仕事に行くと思われる二人の青年がヒソヒソ話をしながらそばの道を通り過ぎる。


「おい、ありゃ加護無しじゃないか。」


「馬鹿、おめぇ、声がでけぇ。あそこにゃ関わりあうな・・・」


 聞こえてきた言葉にはて?と首をかしげる。


 加護無しってなんだ?


 だがその疑問はすぐに頭の隅に追いやる。

 まだ仕事は始まったばかり。昼前にはひと段落させなければいけないのだから。

 野良仕事などしたことがない俺は、本格的な農業に悪戦苦闘するのだった。

ひねりが判りずらい文、表現ですいません。うまく書くには何が必要ですか・・・orz

ここまでで反省できる程の量をまだ書いてないのが救い・・・

いやこりゃ厚顔無恥ですか・・・ね?

これからも自己満足を遅筆にて頑張ります。恥の上塗り・・・

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