表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/1346

13  世界の法則

「竈に火を入れる時、こうしているの。」


 そう言った後の母の指先からは火が消える。

 この世界の人間は魔力を少なからず保有している。


 便利なその力を日々の生活に使い暮らしているのだと。

 今したような火は普通の村人で日に5回程可能だと言う。


 確かに俺にはこれはハンディキャップだ。

 この世の全ての人が使えるモノが俺だけ使えない。相当なモノになる。


 しかし俺の頭は別の事に脱線している。


(使えないなら仕方ない。確かにショックはまぁ、あるけど。でもそしたら・・・)


 確認しなければいけない事ができた。

「それ」は不思議に思わなかったのがおかしいもの。

 だが今は後回しにしておく。

「それ」はかなりの手間と面倒と時間による結果はあくまでも推論までにしかならないから。

 だが絶対に調べておかなければならない、必要な「それ」。


 そして聞かなければならない。大切な事。

「成人は何歳?俺はあと何年後に村を出なければいけないの?」



 父母は俺が余りにも聞き分けが良く理解が早いので、驚きあり、安堵あり、苦悶あり、の複雑な表情をした。いやもっと様々な感情も多量に混ざっているだろう。


「15だ。それまでは村に居ることができる。」


 そこに矢継ぎ早に尋ねる。


「森での狩りは?道具の作り方、野草知識は?畑仕事だってまだまだこれから。」


 積極的に質問をしたら逆に父母は慌てはじめてしまった。


「お、おい、まだ充分時間はあるんだ。慌てなくても・・・」


「そ、そうよ、ゆっくり普段どうりでいいのよ?」



 普段では見たことないその姿に俺は思わず吹き出した。


「ぷっ、ふくっ、あはは!」


 それを目にした父は驚き、そして笑顔になり、一緒に笑った。

 母も驚いていたが、そのうち涙を流しながら喜びの笑顔を浮かべた。



 俺はこの時、この世界に生まれて、初めて笑った。





 その後、父は残っている午後の畑仕事に出かけた。

 母は友人の家に用事で出るらしく家を留守にするそうで。


「家から出るなよ?昼の時みたいに絡まれるかもしれんからな。」


 そう父は注意をしてくれる。

 母は。


「誰かがもし訪ねてきても返事はしなくていいわ。じっとしていなさいね。」


 と、トラブル防止に努めろと禁止事項を申し渡してくる。


 別にこれが初めてのお留守番という訳ではない。




 そして確かめねばならない事もある。


 この約束は守れない。いくつも試さなければならない事がある。外に出てみなければ確かめられない事も。



(さて、ここは俺の前世とは全くの別世界な訳で。ましてや、そしたら世界法則も全くの別モノな可能性がある。)



 俺は今まで当然のように生きていた。前世の理を当然として。

 呼吸をし、食事をし、排泄をし、睡眠し、当たり前と受け止めていた。でも・・・


(俺が吸っているのは酸素か?じゃ無かったらそれに代わる何かだ・・・)


 息を止めれば苦しい。なので呼吸は必須だ。

 だが俺は「魔無」だ。それに伴い何かしらのペナルティが存在するかもしれない。


 食べていた物はどうか?畑で目にした野菜は見た事が無い物しかなかった。

 それを当たり前に口にしていた。栄養素はどんな物を含んでいるのか?


 排泄、生理現象。「地球の人間」と「この世界の人間」は果たして同じか?はたまた全くの別の構造か?

 そこへ俺は加護無しだ。違いは魔力が無いだけか?


 物理現象はどうか?魔力に魔法が在る訳で。それが如何にこの世界の法則に組み込まれているのか?

 例えば、母が見せてくれた「火」だ。

 発動するには魔力が必要だ。だがそれを持続するには魔力だけか?

 可燃物にその火を移した後は「地球」なら酸素が必要。だがこの世界では何を?




 空想実験、実地試験、行動実験、環境実験、その他に色々やってみなければならない事は山積み。


 そして俺の中身は専門知識なんて無い一般的なサラリーマン。

 先が思いやられる。だが溜息は出さない。

 やれなければ、この世界で俺が無事でいる確率が極端に減りかねない。


 そして何だかワクワクしてきた。これが童心に帰るというやつなのか?


 知らない世界を知る。冒険だ。年甲斐もなく。


(そういや精神年月は前世にプラスして・・・とっくに30超えてたか・・・)


 地味な事実に多少へこみかけたが気を取り直す。


「先ずは「火」だな。」


 うろ覚えな雑学の中から、サバイバル法に焦点を絞る。


 原始的な火起こし方法を試すための材料を集めるために、家の中も外も駆けずり回る。


 さあここから新たなスタートだ。



地味な話の連続ですいません。

色々な「都合のいい」部分が無かったら、転生、転移ものって、こんな苦労があるものじゃないでしょうか?

そんな感じでまだまだ旅立ちの日は遠いですが、端折る所はガリっと削ります。

いや?削れてくれているのかなぁ・・・?言い訳ですね・・・

投稿ペースが上がらないのは、パソコン初心者で、キーボードなぞ使った事が無いから。

続きを待ってくれている方たちの為にも早く慣れるように頑張ります。


後書き長すぎ・・・この労力を本編に使えよとゆう・・・orz



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ