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1277  救いの島

(あった!?陸地!?でも!小さい?いや、何でも良い!一旦今のおかしくなってる精神を落ち着かせられるなら!地に足付けたい!)


 俺はその今は小さな点を目指してこれまでに無い程にダッシュした。逸脱しそうだった精神が安定していきなりシャキッと心が引き締まる。

 そして段々と近づいて来る陸地。小さいながらもそこは島だった。砂浜、そして一本、もの凄い立派なヤシの木みたいなものが生えていた。


「と、と、と、と!到着ううううう!良かった・・・予想よりも精神の磨り減り具合がヤバかった・・・この島が無かったらどうなっていた事か・・・」


 俺はその島の砂浜に到着した。そして大きな声で叫ぶ。この島には誰も住んでいないようなので迷惑にはならない。


「何だろうか?加速解除したらそのまま海にドボンって言うのが、思っていたよりもかなりのペースで知らず知らずに俺の心を削ってたのかな?はぁ~・・・一息付ける。ありがとう、島。」


 俺は額を地に付けて土下座みたいな恰好でこの島に礼を述べる。こんな奇行をしてしまう位に俺の精神は追い詰められていたと言う事だ。


「うう、休憩、休憩をしよう。寝よう、そうだ、疲れた心は寝て癒すに限る。」


 俺は内陸まで入って木の側まで行く。この島は長い部分で大体端から端までが100m有るか無いかくらいだった。

 そして海の高さよりは大分陸地もしっかりとそれより上にある。海にこのままこの島が沈むと言った状態にはならないだろう。

 土のある部分にはちゃんと芝生?の様な草が一面生えていた。なのでここが海の底になると言った心配は要らない様子だ。


「仮眠、で良いかな。夜になれば星が出るから、それを頼りに方向を修正して。ああ、あっちから来たから今度はその場所の島の反対から出て行けば間違いじゃ無いよな?」


 独り言が多い。コレは良くない傾向だ。この島を見つけられずにいたとしたら、俺はもしかするとアチラ側から戻って来れなくなっていたのか。

 ソレを思うと背中に悪寒が走る。こうして振り返ると恐ろしさで身が震える。


「おやすみなさい・・・」


 直ぐに俺は木にもたれかかって眠りについてしまう。この島の中心、ど真ん中に生えた巨木には丁度根が盛り上がって寄り掛かりやすい部分があり、そこに寄り掛かったら一気に眠気が襲ってきたのだ。

 俺はこの島を見渡して危険が無いという事は確認している。見晴らしが良いので陸地には動物なの生物は見当たらなかった。

 だけども俺は迂闊に過ぎた。ここはファンタジーだとこの時に忘れていた。自分がこんな「力」を使えるというのはファンタジーなのである。それすらも、もう忘れている。いや、使えるからこそ油断した。


 目が覚めると俺は囲まれていたのだ。

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