表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
むかしばなし  作者: 瀬木御ゆうや
夢のような時間
37/91

正体

ホムンクルスを作ったのは失敗だった。

学者と錬金術師は己の過ちを知り、彼らは作り出したホムンクルスを全て殺した。


それでも全てを殺したわけではなかった。


錬金術師は最後に残ったホムンクルス。

最高傑作の女の子を貴族の知人に渡した。


残った遺体の全てを使った両極端な悪と善を持つ、次なる人を…。


彼女の名はシエラ。

彼女こそ世界を変える始まりの人だ。


未来は分からないが、きっと彼女がする偉業は神をも倒すだろう。


ーおしまいー



「………」


言葉も出なかった。

もう一つの続巻はシエラの身近にあった。

そしてこの御伽話の顛末にはもう声も思考も無くしていた。


王子の神通力と竜の呪いを併せ持った人工的に作られた人間。

最後に書かれた名前。


シエラ。

自身の名前がそこに記されていた。


シエラは自分の正体を知った。


そうだ。

そもそも思い出からしておかしかった。


母や父はシエラにはあまりにも他人行儀だった。

ふとした時には敬語に変わってる時もある。


剣を習ったわけでもないのに剣の扱いに長け。

最初に人を殺した時も最初は懐かしさがあった。

狂気も理由は無い。






私は化け物だ。


人ですら、なかった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ