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化物達の理想郷  作者: 同田貫
監視者
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戦略会議(前編)

ネルト帝国本土より大軍勢が進発した。情勢の落ち着いている東と西の駐屯軍から引き抜きを行い、再編されて中央軍集団に配属された。その再編された軍団の余剰戦力が魔族の勢力範囲縮小を目指し、続々と出撃する。


一進一退の会戦後の前線を打破を目的とし、第2戦線を構築し、魔族側の兵力分散を図る狙いだった。

魔族側は、現在対峙中の諸国有志連合の他に、ネルト帝国の増援にも注視せなければならず、頭の痛い問題であった。


この増援部隊の存在を確認したのは、くしくもリーゼがローガルド要塞を訪問したわずが数日後であり、偵察部隊の報告をうけ、ローガルド要塞の一室には各軍団の長や、主要な部隊長が知恵をしぼっていた。


「諸君、斥候からの報告の通り事態な逼迫している。この危機を乗り切るため、各軍団の垣根を超えた連携が必要だ。わだかまりもあろうが、ここは魔族一丸となり対処しよう。第一軍団長エンリエッサ、志願してきた亜人の新兵達の訓練状況はどうか?」


「はいリーゼ様、概ね実戦で対応可能のレベルには達しています。私の第一軍団を二つに割り、一方をこのローガルド要塞の増強に、もう一方に残り半分と亜人達の部隊とで、ネルト帝国の軍団に対処しようかと存じ上げます。数的不利は、私の骸骨兵で無理矢理にでも拮抗させてみせます。第三軍団長イシュガル、奴らの狙いはなんだと思うか?」


「あくまでも私の主観ですが、敵は第2戦線を構築し、我々の戦力を分散する狙いだと考えます。それに側面攻撃という意味もあります。もしこのローガルド要塞か、側面攻撃を受けた箇所が抜かれれば、我々も本拠点イールガル防衛の為、戦力を後方に下げる事態になります。そうなれば、ローガルド要塞やリーゼガルドを放棄することになりかねません。レジーナ達の空中機動部隊が、敵の補給に打撃を与え続けておりますが、そろそろ敵も動き出す頃合かと。リーゼ様、防衛範囲を狭めるか、現状維持に努めるかの御指示をお願いいたします」


「イシュガルの意見は理解した。だが、ここまでの成果を無為にする事は避けたい。第二軍団長バンネッタよ、この北の地以外で、我々と志を同じくする者達は存在するか?」

「はっリーゼ様、南の地に天魔戦争の後、一時我らと共闘した元業魔将の軍団がかの地におります。第四軍団を率いていた者です。当時の御使い様を護りきれなかった事を悔やみ、袂を分かちましたが実力は我々と同様でございます。招集令状をしたためた文を使いに持たせ、現地にいく価値はあるかと」


「そうかでは使いの者を選出し、急ぎ使者となってもらおう。ウェルドア王国にも使者を送れ、天使達が意に沿わない存在をそのままにするとは思えない。それとローガルド要塞の前面にいる、ティナ達の部隊にも無理はするなと厳命せよ。敵が大挙してきたら、ローガルド要塞まで下がれと伝令をだしてくれ。諸君、ここが正念場だ、我々の誇りをみせてやろうじゃないか」


「「ははっー」」


直ちにに軍務にとりかかる業魔将達、イシュガルは戦域全体を見渡す見取図を取り出し、部隊の配置や構成を、副官達と論じあっていた。

エンリエッサもまた、部隊編成に関して意見を弟子達と出しあっていた。また、南の地に向ける使者をどうするかで、バンネッタと調整していた。


リーゼは、次なる策を練るために、目を静かに閉じ、瞑想していた。はたしてどれだけ持ち堪えられるか、自分達の生存を賭けた戦いに勝利するために。


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