表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
化物達の理想郷  作者: 同田貫
監視者
60/171

戦地での凶鳥達

王国でジョン国王達がてんやわんやしている中で、元皇国領土を巡る、魔族と連合軍の戦況は激化の一途を辿っていた。

会戦での失態で山脈へと配置換えとなったバンネッタに代わり、一時的に新たな指揮官となったイシュガルは戦術を大きく転換させた。


連合軍に会戦で勢いをつけさせたのは、豊富な人員と物資をそのままにし、我が軍が劣勢となったという独自の理論を展開した。攻撃目標である前線を飛び越え、敵地後方の補給路、物資の集積地、さらには各国の都市までを目標とする浸透作戦の実施だった。

元第二軍には、前線の維持につとめ連合軍の部隊を釘付けにし、後方の補給路を徹底的に叩く作戦であった。



もちろん敵が補給路に戦力を分散させるのも狙いであり、補給路を分断させたのち敵を殲滅もしくは退却させるのがイシュガルの筋書きである。


「ティナ副官には引き続き、前線の維持に努めてもらいたい。敵が攻勢にでても、持久戦闘に励んでもらう。ムスト、貴様はワーム達を率いろ。地上後方で破壊工作に全力を挙げ、潜行部隊として部隊を統率せよ。そしてレジーナ、貴様達がこの作戦の肝だ。新型の炸裂弾を存分に使い、敵を締め上げろ。攻撃するタイミングは貴様達に一任する。ただしムストとレジーナ、攻撃の時間や規模は攻撃の度に変化をつけろ。規則性を持たせぬことを厳命する、良いな?」


「ハッ、拝命いたしました必ずや!」

「わかりましたイシュガル様、本日我々の部隊は、夕暮れ時の時刻に出発いたします。」


「では、我らはさっそく今から空中部隊の初お目見えといたしますねイシュガル様。素敵な贈り物を届けにまいりますよ。あぁそれと部隊を分散させて、違う場所を攻撃してもよろしいでしょうかイシュガル様?」


「任せる。敵の撹乱にもなる励めっ」

「了解でありま〜す」


「語尾は伸ばすな、まったく。特務部隊、後方の魔導砲陣地に連絡して射撃用意をさせろ。目標は敵前線中央、その後は空中部隊の集めた情報をもとに砲撃するように。無駄打ちは避けよ、再装填に時間はかかるが効果は申し分ない。敵を驚かせてやれ、以上だ」


「はい、直ちに取り掛かりますイシュガル様!魔導砲の圧力はどうか?」

「内圧は一定、異常は感知せず!」


「よし、発射角の調整急がせよ!」


魔導砲、以前圧力が上昇し続ける問題があったが、今は出力が安定し、射撃可能となった第三軍秘蔵の兵器。

装填の手間の関係で、日に一発二発が限度だが効果は絶大で、この日二基の魔導砲から発射された弾丸は、平原の連合軍の塹壕密集地に着弾し大穴を開け、大地を耕した。



「わぁーすごい、平原に火山口みたいなのができたよレジーナ隊長〜」

「あれはすごいよ!なんか飴みたい」


「…隊長、目標はどうしましょうか?」


どこまでも能天気なハーピーの三姉妹の次女と三女、そして任務に忠実な長女と何故か性格の違う三姉妹達。


「ヌメイの隊は西の集積地、メメイの隊は東の街道にいるあの隊列、私とミミイの隊はあの都市部に空爆、いいけして無理はするな、爆弾を落としたら帰投するように。寄り道は禁止、無闇に戦うのも駄目よわかった?単独飛行はせず編隊での飛行を心がけて」


「はーい」

「ほーい」

「お供します、隊長」


「うん、じゃあまた後で皆!各自散開、私達の目標はあの都市だ。大事な初めの初戦なんだから失敗するなよ、敵の新兵器にも留意しろ」


「総員投擲用意、目標敵都市建造物。敵を見たらあちらも気づいている証拠だ、高度を高くとれ!」



前線の空に、凶鳥達が解き放たれた。獲物を求め回る魔獣の群れが…


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ