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化物達の理想郷  作者: 同田貫
希望と絶望と
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動きだした脅威

マト達がウェルドア王国との条約を締結していた頃、ローガルドに篭る第二軍団は東部国境線近くで日夜戦い続けていた。元皇国の領土を取り戻そうと、ネルト帝国の勅命を受けた衛星国家群が連日波状攻撃を仕掛けていた。

東部国境線近くの前線は絶えず変化し、一進一退の様相を見せていた。

肥沃な大地だった穀倉地帯は、いまや作物の育たない荒涼とした荒地となり、両軍の野砲が列を成し塹壕線の続く激戦地となっていた。


当初は侵入してきた人族の軍勢を押し返し、逆侵攻などの動きをみせた第二軍だが次第に物量に押され、今は東部国境線の内側に前線が形成され、膠着状態となっていた。

荒野一帯には、人族や魔族の死体が飛び散っており、どれが誰のものかもわからないような光景が広がっていた。

野砲の砲撃の応酬が繰り返され、白兵戦を仕掛け、また塹壕を掘り相手の出方を伺うという泥沼の状況となっていた。

朝の突撃ラッパの音色で目を覚まし、夕暮れ時の退却ラッパの音色を聞きながら眠りにつくという状況が数週間も続いていた。

前線にいるゴブリンやオーク、トロール達にも疲労の色が出始めていた。士気が少しずつ鈍化していた。



そんな中、望遠鏡で前線を見守るゴブリンの一人が目を疑う光景を目撃する。

これまでにない規模の軍勢が弾除けの大楯を前面に展開し、それぞれの国の国旗を翻しながら隊列を整えてこちらに進軍を開始したのだった。


たまらずに火急の伝令をローガルドに走らせ、第二軍団の長バンネッタの指示を仰ぎ現在にいたる。


「東部国境線の前線を食い破り、こちららの支配領域に楔を打ち込み、我らに疲弊感をださせたところを機を見て、勇者や聖人、または天使どもが必殺の一撃を放つといったところか」


「私達第二軍団の戦力は一万程に対し、敵は少なくみても二十万以上にさらに現在も増加中か。亜人の軍勢で多少はこちらも増強されているが戦力差は歴然…。ローガルドに戦力を集め、持久策をとり援軍を待つよりほかないな。バンネッタ様はどのようにお考えで?」


「現状はティナの策だな。そしてエンリエッサの呼び出す骸骨兵か、イシュガルの魔導兵器を用いるのが上策か。ヲイスはどう考える?」


「頭ヲ潰セバ後ハ烏合ノ衆トナル。後方ヲツク部隊ヲ組織シテハドウカ?」


「少数精鋭の部隊か、悪くはないがその場合は敵を引き付ける生きた囮が必要となる…時間をかけるとこのローガルドの存続も危うくなる」

「とりあえずは前線を下げ、戦力をこの地に集中させる。各部隊に退却を急がせろ。さて、どうするべきか」


バンネッタは、せっかく広げた支配領域を狭める事に強い嫌悪感を示した。

だがここが抜かれると次はリーゼガルドが危うい、あの都市はようやく軌道に乗り始めたばかりだからなんとしても阻止したい考えだった。

ローガルドと周辺に点在している砦を使いどう乗り切るかの算段をはじめた





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