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化物達の理想郷  作者: 同田貫
大陸の理
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天地を穿つ(2)

烈火の如くオスロ城壁の上空へと飛び立ち、制空圏を確保しようとする殉死部隊の天使達と相対するレジーナ率いる空中機動部隊の面々。


度重なる戦闘と訓練の成果が、この空中戦で発揮され、次々とサマエルの部下である天使達を撃墜してゆく。


射出式の炸裂弾もより改良され、取り回しを重視し小型化されたものを、背中や腰、騎竜やグリフォンの胴にくくりつけ、続々と炸裂弾を放ってゆくゴブリンと亜人の兵士達。


ミミイは自身の羽根に、重金属を付与し、自重をいかし勢いそのままに天使を両断してゆく。

メメイとヌメイもまた、互いに援護しつつ、敵の数を減らしてゆく。


それでもなお、数的優位は殉死部隊の側が優勢であり、数の暴力をもってレジーナ達に殺到していた。



「深追いするなよ皆、敵は秩序だって行動しつつある。編隊から外れた天使達を仕留めつつ隊を纏める!被害状況はどう?まだ戦える?」


「あったりまえ〜隊長!」


「なかなか厳しいのが、正直な感想です隊長!ただ気持ちでは負けていません、直ぐに合流いたしますね!敵にもう一泡吹かせてやりましょう!」


「あーい、こっちも少し削られたけど、まだ余力ありだよ隊長!」



小型の水晶球に向けて連絡を取り合うレジーナ達。

当初は分散しつつ、敵を撹乱して地上を爆撃する予定だったが、敵の規模に対抗するべく一丸となって対応してゆく。


「愚か、愚か、愚か…」

「かかか、サマエル様の世界に不要」

「異物は取り除け、切除しろ」


天使達もまた、レジーナ達を取り囲みながら、気勢を上げてゆく。

羽根を大きく広げ、数人規模の編隊飛行で突撃をしてゆく殉死部隊。



闘いは拮抗し、決着には長い時間がかかりそうであった。


オスロ上空、戦線膠着。




一方地上では、城壁前面に展開している砦や塹壕、堀を次々に攻略しつつ、ジリジリと距離を詰める星屑部隊。


帝国側と北部連盟側は要塞砲や野砲、滑空砲などのありとあらゆる長距離攻撃で打撃を与えても、彼等は間断なく攻め寄せていた。



「将軍、前面に展開している防御施設が、軒並み破壊されつつあります。敵が、敵が途切れませんよ!」


「ガリンソン分隊連絡途絶!コモド連隊も同様であります将軍!」


「ぐぅ、なんたる数だ!効果があるのか無いのか、さっぱりわからん!第1波攻撃より密度が濃いぞ、敵さん本気だぞ!気合い入れていけよ」

「なにか知恵を貸してもらえないか?」


悲痛な報告の数々に、思わず助言を請う第1城壁担当の将軍。


同じく第1城壁に籠る、バンネッタとティナ、さらには魔族第四軍のギュンター老が難しい顔をしながらに将軍を見やる。


「力に力押しで対応しても、息切れするのが道理だ。前面に展開中の守備隊を城壁に集合させ、層を厚くせねばな。正面の防御施設は放棄すべきだと思うがね、バンネッタはどう思う?」


「俺もギュンター老と同意見だ、兵力の分散は避けた方がいい。それに今上空ではレジーナが踏ん張っているが、敵勢力が増す恐れもある」


「ですがバンネッタ様にギュンター老、退却中に敵が雪崩れこむ危険があります。その対処はいかがしますか?別部隊を盾とし、順次回収でしょうか?」


「ティナ頭が堅いな、イシュガルに連絡してくれ!合図とともに花火の準備だ、でっかい花火のな!」


「あぁ、バンネッタ様!あれですね?」

「ん?なんだ、なんの話だ?」


不敵な笑みを浮かべ得意げなバンネッタと、得心がいったティナ。


二人が勝手に盛り上がる中、置いてきぼりをくらうギュンター老と将軍であった。

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