敵襲来
『っつ!痛ってぇ。なんだ?今の爆発。な、何だよこれ?』 目を開いた時、その目に飛び込んできた風景は、さっきまで目にしていたいつもの高層ビルが並んだ都会が一瞬にして灰になっていた。まるで地獄絵図だった。
体中が軋み悲鳴をあげている。そこら中から子供の鳴き声や、悲鳴が飛び込んできている。
『そうだ!親父、お袋、梨花!』 さっきまで一緒にいた家族を見ると、自分でも出した事の無いような声が飛び出してきた。
『うわぁぁぁぁぁぁ!!親父~!お袋~!梨花~!』 親父は下半身が無く、お袋は右手、右足が無く、梨花は左手が無かった。梨花にはまだ少し息があった。
『梨花!確りしろ!梨花~!』 必死に梨花に手を握り声を掛ける。
『お兄ちゃん。私の分も生きてね。私の大好きなお兄ちゃん。』 そう言い残し梨花の手から力が抜けていった。
『り、梨花ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
ガバッ!
『っつ!またあの夢か・・・』 あの時着いた頭の傷が疼く。ふと寝ていたベットを見ると、汗でびしょびしょに濡れていた。
『糞!』 ベットに罵声を浴びせ立ち上がる。その時だ
『ビービービービー!』 警報の音が部屋に鳴り響く。
『っち、神獣か!こちとら寝起きだっつーの!少しはこっちの都合も考えろよなぁ。』 等と罵声を吐きつつ狩りの準備をする。準備を終えフロアに降りる。
『英二!遅いですよ!』 俺に声を掛けてきたのは部下の美咲だ。
『すまん。で、敵は何体だ?』 司令官に質問した。
『キメラ2体とヘルクロス2体よ。英二、あなたの班で殺って来なさい。』 司令官は俺の班を指命した。
『任務了解。神獣隊第1班出動!!』 俺の班、神獣隊第1班は、リーダーの俺と美咲、達也、一騎、真奈美の5人だ。
『ラジャー』 5人は声を揃え敬礼をした。これが俺等の仕事だ。