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プロローグ

昔は一つの国だったと言われている。

ウラーニジュル帝国は今年で建国1100年を迎える。

一方のラグランド共和国は、建国して200年ほどだ。

元々ラグランド地方として、広大な領土を誇っていた、公爵領として帝国の一部だったが、公爵による圧政を理由として、皇帝へ直訴。

しかし、取り合ってくれなかったため、公爵を追放し、独立を宣言。

帝国がある大陸は、こうして二つの国へと別れた。


帝国は、現在においても古来からの国家構造を保っている。

ウラーニジュル朝ラクドラングス皇帝を中心として、3つの貴族連合体、4つの議会体制、そして皇帝の子供。

まず貴族連合体を見ていこう。

貴族階級と呼ばれるのは、魔法使いとして、国家に登録を受け、一定のクラス以上になった者たちが自動的に貴族とされる魔術貴族。

騎士団勲章とよばれる勲章を与えられた騎士団階級の者たち。

最後に、皇帝からの勅令によって、一般の人々から選ばれる名誉貴族。

なお、世襲貴族と呼ばれるのは、皇帝の一族以外には存在しない。

形式的には、各個人の栄典として貴族階級に属するという名誉が与えられるということになっているからだ。

次に、4つの議会体制。

常設されているのは貴族議会と皇帝議会と呼ばれる議会であり、その他の騎士団議会、勅令議会については、臨時に設置されることとなっている。

貴族議会とは、魔術貴族の互選によって選ばれた150人、名誉貴族全員による連合によって構成される。

皇帝議会とは、民選によって選ばれた450人の代表者による議会。

この二つの議会は、皇帝議会の決定が一般的に優先されるが、皇帝の勅令によって支持された事柄については、貴族議会が優先される。

騎士団議会は、騎士団階級の互選によって選ばれる300人の議会のことである。

また、勅令議会とは、貴族議会、皇帝議会が共に機能不能となった際に、名誉貴族、騎士団階級、魔術貴族のうち、50名を定足数として皇帝の勅令によって召集される。

騎士団議会については、貴族議会や皇帝議会が招集不能となった場合や戦時体制に移行する際などに、臨時に招集される議会である。

騎士団議会と勅令議会によって決定された事項については、貴族議会か皇帝議会のどちらか早くに開会された議会によって承認されなければ、有効とみなされない。

皇帝は、現在94代を数える。

今のところ男子直系による世襲を行えているが、これから先については分からない。

第1皇子シャルンデグルンは共和国との戦争によって戦死。

第2皇子オガスルカートは皇太子として厳重に保護を受けている。

第1皇女タイガルンダと第2皇女ヤグラデントは、まだ年齢は一桁であるため、あまり戦争に関与していない。

治世については、皇帝が全ての権限を持っているが、司法については議会によって制定される規則一覧によって、皇帝から司法権を預けられている裁判所によって、行政は皇帝から任命を受けた行政長官によって、また、帝国が成立する以前から存在している地方貴族


このような帝国から独立した共和国は、大統領を頂点とし、第1議会と第2議会の二つの議会、勲章や褒章による栄典、地方分権による連邦制を基礎としている。

第1議会は共和国全体のための議会であり、第2議会は各地方ごとの議会となる。

ただし、第2議会から第1議会へ議員を派遣することも可能となっているため、各地方ごとの代表者は第1議会に入ることができる。

勲章や褒章については、完全に名誉のためだけの栄典となっており、特別な年金などの特権待遇を受けることはない。

連邦制ということであり、軍事事項、外交事項、地方をまたぐような通称に関する事項等については大統領が任命する大臣によって運営される。

各地方については、第2議会によって任命される知事と呼ばれる職の人がおり、大統領のように、共和国に保留されている事項以外のすべてについて運営を行う。


この帝国と共和国がある大陸は、エルドール大陸と呼ばれており、現在はこの大陸以外に、付属諸島がいくつかあるだけで他には全く分からない。

また、この大陸には5つの文明を自力で作ることができる種族がいる。

最も一般的なのは、人類と呼ばれる種族である。

次に、人類に羽が生え、魔法が使える種族を龍人(りゅうじん)、魔法を使えないのを鳥人(ちょうじん)と呼ぶ。

海には、海月(うみつき)と呼ばれるえら呼吸と肺呼吸の併用が可能なように進化した種族が住んでいる。

最も高度な魔法が使え、超長命な種族が神人(かみと)である。

人口としては人類が最も多く、鳥人、龍人、海月、神人の順に少なくなる。

神人に至っては、子供と呼べる年齢層の人口が3人となっている。


帝国と別れた共和国は、その建国から現在に至るまで、戦争の歴史と重なる。

そのさなかには、帝国の貴族たちも、共和国の英雄たちも、多くが死んでいった。

彼らは死して軍神として奉られた。

この話は、そんな終わりなき戦いの物語である。

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