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「諦めと羨望」
――――クラリスの願い――――
私を連れて行って、ここから連れて行って。私は“ここじゃないどこか”を求め続ける。
空を渡る鳥のようにどこまでも行ける翼があるのなら。
風にそよぐ綿のように吹き抜ける体があるのなら。
箱庭から抜け出せるだろうか?脆弱なこの身を縛りつける鎖は私が逃げることを許してくれるだろうか?
あぁ、違う。許しを得たいのではない。何よりも私の心が叫んでいるのだ。願っているのだ。
私が私の心で大地に足を踏みしめることを。自分の気持ちを発せよと泣き叫ぶのだ。
だけど、この願いは叶わない。私の翼はあまりにも細く、か弱いから。
鎖は善意と私欲で私を縛り、私は抜け出すだけの力も、勇気も持っていない。
ここじゃない、私の在るべき場所は本当はここじゃない。
誰か私を―――




