第17話 最終マッチング前夜
明日、すべてが決まる。
会場の電気は落とされ、
それぞれが“自分”と向き合っていた。
■変わった者たち
●田中 誠(元・エロ目的男)
スマホを握るがLINEのメッセージを打って、消す。
「……焦るな」
深呼吸。
▶“順番”を覚えた男
●金田 総男(元・ケチ男)
財布を見つめる。
「金じゃなくて…時間か」
▶“価値”を履き違えなくなった男
●吉本 難波(元・親父ギャグ)
鏡の前。
「……今日は、普通でいい」
笑いを封印する覚悟。
▶“引き算”を覚えた男
●仲村 紀夫(元・ネガティブ男)
ノートに書く。
・ありがとうを言う
・下を向かない
・相手を見る
▶“自分を変えようとしている男”
●加藤 容子(元・甘えられない女)
メッセージを見返す。
「…頼っていいんだよね」
小さく笑う。
▶“弱さを見せられるようになった女”
●根倉 凛子(元・現実逃避女)
クローゼットを開ける。
アイドルグッズを閉まう。
「……現実で、ちゃんと会う」
▶“現実に戻った女”
■変われなかった者たち
●押尾 伸二(元・昭和おっさん)
腕組み。
「結局、俺が正しい」
▶“孤独確定”
●綾波 麗子(元・正論モンスター)
メモ帳びっしり。
「論理的に考えれば——」
▶“恋愛を試験にする女”
●敦子(元・条件女)
プロフィール再確認。
年収・身長・職業
「やっぱり妥協は無理」
▶“誰も選べない女”
●失礼 紀雄(元・アウト男)
「悪気ないのに何が悪いんだよ」
▶“自覚なき地雷”
■揺れる者
●曖昧 玲子(元・優柔不断女)
スマホを見て固まる。
「…この人でいいの?」
「でも、もっといい人いるかも…」
▶“決められない地獄”
吉田節夫、最後の巡回
静かに全員を見て回る。
誰にも声はかけない。
ただ一言——
「顔に出てるぞ」
全員、ハッとする。
吉田の最終講義
黒板に一行だけ書く。
「選ぶな。選ばれろ。」
ざわつく会場。
吉田、振り返る
「いいか——」
「条件で選ぼうとするな」
「自分が“選ばれる人間か”考えろ」
「相手に何を与えられるかだ」
静寂。
■それぞれの夜
・眠れない者
・覚悟を決めた者
・何も変わらない者
だが共通していることが一つある。
明日で終わる。
吉田、窓の外を見る。
「……さて」
「本物が残るか」
恋愛は“本性”が出る場所だ。
そして明日。
全員が知ることになる。
自分が“選ばれる側”かどうかを。




