表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/37

4.朝の衝撃

 翌朝、僕が目を覚ますと、スマホの着信音が鳴り止まなかった。


「うるさいなあ...」


 寝ぼけ眼でスマホを手に取ると、画面には見たことのない数字が踊っていた。


**チャンネル登録者数:284,591人**


 え?28万人?


 昨夜は15万人だったのに、さらに増えてる。


 メール欄を開くと、未読が999+になっている。企業からのコラボオファー、メディアからの取材依頼、他の配信者からのコメント...


「隼人、朝ごはんよ〜」


 母さんの声に慌てて飛び起きる。階段を駆け下りながら、まだ現実味が湧かなかった。


「おはよう、隼人。今朝のニュースで...」


 母さんがリビングのテレビを指差した。画面には「新時代のダンジョン配信者現る!モンスターとの対話に成功」という文字が躍っている。


 そして、昨日の僕とスライムたちの映像が流れていた。


「テレビまで...」


 僕は呆然とソファに座り込んだ。


「隼人、有名人ね」


 母さんは嬉しそうに笑っているが、僕の頭は混乱していた。


 ピンポーン。


 玄関のチャイムが鳴る。


「はい、どちら様ですか?」


 母さんがインターホンに出ると、画面には見知らぬスーツ姿の男性が映っていた。


「桜庭隼人さんはいらっしゃいますか?株式会社メディアストリームの田中と申します。昨日の配信を拝見させていただき、ぜひお話を...」


「すみません、まだ準備ができていないので」


 母さんが丁重にお断りすると、男性は名刺を置いて帰っていった。


「隼人、大変なことになったのね」


「うん...でも僕、何をすればいいのか分からないよ」


 その時、スマホにメッセージが届いた。送り主は「星野美桜」。


『おはようございます!昨日はありがとうございました。もしよろしければ、今度ゆっくりお話しませんか?配信のこと、色々相談したいんです。お時間のある時で構いませんので...』


 美桜さんからのメッセージに、少し心が落ち着いた。


『こちらこそ、昨日はお疲れ様でした。お話、ぜひお願いします』


 返信すると、すぐに返事が来た。


『ありがとうございます!それと...隼人さんのチャンネル、登録させていただきました。これからも応援しています♪』


 人気配信者から応援されるなんて、夢みたいだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ