死の世界の病院
陽「ここが夜桜ちゃんの支配地域外」
陽「あんまり変わらない」
桜「別に私の支配地域が孤島にある訳でもないし」
陽「そりゃそうだけど」
陽「なんて言うんだろう」
陽「何かもっとこう、あっちこっちに死体があったり、殺し合いしてたり、してると思っていたから」
桜「別に殺し合いを好きでしてる訳でもないんだから」
桜「生きる手段が殺し合い以外無いからしてるだけ」
陽「なるほど」
桜「……」
陽「……」
陽「あの~」
陽「そろそろ降ろしてくれない?」
桜「あぁ~」
桜(病院も後2kmぐらいだし良いか)
陽「やっと降りれた」
陽「夜桜ちゃん胸が無いから痛くて大変だったよ」
桜「あぁ」
陽「いや冗談だよ」
陽「ごめんなさい」
桜「はぁ」
桜「まぁいいわそれより行くわよ」
陽「まずどこに行くの?」
桜「病院がここから一番近いから病院から案内するから」
陽「なるほど」
桜「病院行くまでの道のりも案内したいから歩いて行くから」
陽「歩いて行くの?」
桜「歩いてだけど」
陽「危なくないの」
桜「危ないって?」
陽「いやだって」
陽「好き好んでやってる訳でも無いけど、生きる為にみんなやってるんでしょ」
陽「だったら」
陽「いきなり襲われて殺されるなんてことがあるんでしょ」
桜「まぁそりゃ普通にあるね」
陽「だったから」
陽「こんな無防備に歩いて大丈夫なの」
桜「病院まで2kmぐらいだし」
桜「そもそも会えばの話じゃん」
陽「どういうこと?」
桜「そもそも滅多に会わないから」
陽「えっなんで」
桜「広い割に人が少ないから会わない」
桜「そもそもほとんどが安全地帯にいるか、自分の支配地域にいるかのどちらかだから会わない」
陽「なるほど」
桜「それじゃ行くよ」
陽「うん」
陽「ほんとだどこ見ても全く人がいない」
桜「だから言うったでしょ」
桜「もうそろそろ病院に着くから」
陽「うん」
桜「病院に着いたよ」
陽「ここが病院」
陽「見るからにヤバそうだけど大丈夫なの」
桜「まぁ外のような病院なんてここには無いから」
陽「だとしても」
陽「ツタが張り付いてるし、窓ガラスも壊れているし、消毒の匂いも一切しないし、虫とかも普通にいるし」
陽「衛生面とか色々終わってない」
桜「そりゃ外見たいな衛生概念ある訳ないし、消毒とかの薬品も一切使ってないし、こんなもんだよ」
陽「ちょっと待って薬品一切使ってないってヤバくない」
陽「だって感染症のリスクだったり色々あるくない」
陽「仮に殺し合いでの傷が治った所で感染症で死ぬことない」
桜「この病院の先生の腕が良いから大丈夫」
陽「医者の技術の問題じゃない気がする」
桜「て言ってもここ以外病院無いから、致命傷を負ったらここの病院に来ないと死ぬよ」
陽「病院があるだて有難いのか」
桜「まぁとにかく中に入るよ」
陽「中に入るの!」
桜「中に入らないと案内出来ないし」
陽「いやでも」
陽「中に敵がいっぱいいるんでしょう」
桜「まぁ敵って言うか殺し合いする相手はいるね」
陽「危なくないの」
桜「ここに来る前にも言うったけど、ルールがあるから基本的には大丈夫」
陽「基本的にはってどういうこと」
桜「まぁそりゃ」
桜「こんな世界なんだからルールを守らない奴らも普通にいるよ」
陽「じゃあやっぱやばいじゃん」
桜「大丈夫だって」
桜「ここに居るのは医者を除いて全員怪我人のみだから」
陽「軽症で病院に来た人もいるかもしれないじゃん」
桜「大丈夫」
桜「軽症のやつはまず来ないから」
陽「何で?」
桜「人体実験されたやつなんかそうそういる訳ないから」
陽「なるほど」
桜「仮に軽症のやつが来ても人体実験で軽症じゃ無くなるから」
陽「どういうこと」
桜「人体実験で精神がかなら疲弊するから」
陽「あぁ~」
陽「なるほど」
桜「じゃあ入るよ」
陽「うん」
桜「入った所でなんだけど」
陽「えっなに」
桜「案内するところが特に無い」
桜「誰が医者か教えるぐらいだし」
陽「なるほど」
桜「まぁいいや」
桜「説明するよ」
陽「うん」
桜「まず病院に来たら、ベルがあるからこれ押して、そしたら医者が来るから」
陽「なるほど」
桜「医者が来たら生きてさえ入れば五体満足で治るから」
桜「その後人体実験を満足するまでされて終わりだから」
陽「なるほど」
陽「分かった」
桜「あとは…」
桜「襲われた、病院の半径5メートル以内に入れば大丈夫だから」
陽「ルールで病院の半径5メートル以内の戦闘を禁止してるから?」
桜「そう」
陽「でも相手を殺そうとしてる時に5メートル以内に入ったとか分かるの」
桜「みんな気にしながら殺し合いしてるから大丈夫」
医「用が無いのなら入って来ないでもらえる」
桜「あ」
桜「ちょうどいい所に」
桜「こいつがここ唯一の医者」
陽「この人が」
医「見ない顔だね」
桜「私が昨日拾った」
医「昨日からこっちに来た子なの」
桜「そうそう」
医「にしても」
医「お前が誰かを下に着けるのなんて初めて見た」
桜「そりゃこの子が初めてだし」
医「ふぅん~」
医「まぁいいや」
医「あんまり情はかけない方がいいよ」
医「情をかけか事によって死ぬことが当たり前の世界なんだから」
桜「自分で自分の命を守れるように、するために案内してるんだから」
医「なるほどね」
医「にしても、君運が良いね」
陽「えっ何で」
医「ここに来てまだ死んでないから」
医「だって、ここの生存時間平均1秒だよ」
陽「1秒!」
陽「あっでもここに来た時点で死ぬのが基本なんだからそうか」
医「まぁとにかく用が無いのなら出ていけ」
桜「はいはい分かってますよ」
桜「行くよ陽菜」
陽「うん」
桜「あぁついでにアイツの年齢16歳だから」
陽「えっ」
桜「後あの子名前だけど瑠美って名前だから、それだけ覚えておいて」
桜「次の場所行くよ」
陽「いや」
陽「ちょっと待って」