死の世界の案内
陽「死なないようにって、ど言う意味?」
桜「そのままの意味」
桜「ここでは殺しが当たり前だから、私の支配地域外に出れば普通に襲われる」
陽「出るの?」
桜「案内しないといけない場所は、全部支配地域外にあるから」
桜「て言うかそこは、共同施設だから誰の支配地域にも属さない」
桜「今さっき説明しなかった」
桜「聞いてなかったの」
陽「いや、聞いてたけど実際に死ぬかもって思ったら怖くて」
桜「はぁ~」
桜「私が近くにいるから死ぬ確率は少ない方よ」
陽「夜桜ちゃんが、一番強いから」
桜「そういうこと」
桜「じゃあ行くよ」
陽「うん!」
桜(そう言えばあの事聞くの忘れてた)
桜「時速何kmで走れる」
陽「えっ?」
桜「どれくらい速い」
陽「えっと」
陽「走る距離にもよるけど、24時間走り続けると仮定したら時速15kmぐらい」
桜「なるほどね」
桜「そこにあるロープ取って」
陽「これ?」
桜「そう」
陽「ロープで何するの?」
桜「ちょっとこっち来て」
陽「何?」
桜「ヨイショ」
陽「えっちょ!」
陽「なになになに!」
陽「何でいきなりお姫様抱っこされてるの!」
桜「足が遅いから」
桜「落ちないようにロープで結ぶから暴れないで」
陽「遅いって」
陽「24時間って仮定したから時速15kmって言うだけで、1時間で考えてたら時速60km出せるんだけど」
桜「それでも遅い」
桜「ここの人間で一番遅いやつでも、時速300kmは出せるから」
陽「新幹線じゃん!」
桜「だから時速60kmは遅い」
陽「夜桜ちゃんは時速どのくらいなの?」
桜「大体マッハ2くらい」
陽「マッハ2!?」
陽「早過ぎない!」
桜「これくらいのスピードじゃないと、支配地域から出れないから」
陽「夜桜ちゃんの支配地域どれくらい広いの!?」
桜「大体縦2500km横2500kmくらい」
陽「広すぎない!?」
陽「面積に直したら625万km2くらいあるじゃん」
桜「言うっても私の支配地域9分の1くらいだよ」
陽「ちょっと待って広すぎない!?」
桜「大体縦7500km横7500kmくらいだったはず」
桜「面積に直したら5625万km2くらいだし」
陽「だとしても、地球の面積が5億1千万km2くらいだから、地球の10分の1くらいは、流石におかしくない」
桜「まぁここ異空間だし」
陽「異空間なの!?」
桜「そうだけど」
陽「ど言うこと」
桜「少し長くなるから、移動しながら説明するね」
陽「あっそうか、私、夜桜ちゃんにお姫様抱っこされた状態のまま話してたのか」
桜「忘れてたの」
陽「内容に驚きすぎて」
桜「まぁいいや」
桜「じゃあ走りるね」
陽「ちょっと待って」
陽「流石にマッハ2で走ったら私死ぬと思うんだけど」
桜「大丈夫」
桜「私も人抱えて走るの初めてだから、支配地域から出るのに2時間かかるから」
陽「それでも、マッハ1なんだけど!?」
桜「じゃあ行くね」
夜桜は、地面を思いっきり蹴り一瞬にして、スピードはマッハ1に達した
陽「アァァァァ」
陽「怖い怖い怖い死ぬ死ぬ死ぬ」
桜「うるさい」
陽「ねぇ夜桜ちゃん私死んじゃうねぇ夜桜ちゃん」
桜「うるさい」
桜「これでも支配地域抜けるのに2時間かかるから我慢して」
陽「2時間も耐えるとかキツイんだけど」
桜「あぁー」
桜「もう」
桜「さっきと話の続きしてあげるから黙って」
陽「さっきの話の続き?」
桜「異空間についての話」
陽「あぁ~」
陽「そうだそうだ」
陽「異空間ってど言うこと」
桜「前に言うったと思うけどここから出られないって」
陽「そう言えば、昨日ここからは絶対出ることは不可能って言うってたね」
桜「それの理由がこれ」
桜「異空間だから出るのがシンプルに不可能ってだけ」
桜「だから、ここに子供を捨てられるのも一部の人間だけなの」
陽「なるほど」
陽「でもおかしくない?」
桜「何が?」
陽「いやだって、半年に1回のペースで軍事が攻めて来るんでしょ」
桜「そうだけど」
陽「異空間だったら別に攻めて来る必要ってなくない?」
陽「私達の存在が邪魔だから攻めて来ると思ってたけど、異空間だったら攻めて来る理由が無いように思えるんだけど?」
桜「あぁ~そう言うこと」
桜「そもそも私のことを殺す目的で攻めて来てないから」
陽「えっそうなの」
桜「うん」
桜「私達のことを殺したいのなら、大量の爆弾を使えばいいだけの話だし」
桜「理由はその逆」
陽「逆ってことは、私達が全滅しないようにする為ってこと?」
桜「そう」
陽「何で?」
桜「向こうにとっても私達が生きてる方が都合が良いから」
陽「どういうこと?」
桜「例えば、知られたくないことを知られたので、そいつを殺したいです、でも誰にも知られずに秘密裏に殺したいです」
桜「陽菜だったどうする?」
陽「うぅん~」
陽「ここに放り込むとか?」
桜「それは何で?」
陽「ここだったら、私みたい運が相当良くない限りは、一瞬で殺されるから」
桜「正解」
桜「要するに向こうの人間は、知られたくないことを私達を使って証拠隠滅しているってこと」
陽「なるほど」
陽「でも何でそれが軍事を送ることなの」
桜「向こうの世界にいた時って、陽菜が一番足が早くなかった?」
陽「うん」
陽「速かったよ圧倒的に」
桜「でもこっちの世界だと一番足が遅い」
桜「要するに向こうの人間がこっちの人間に勝つことは、身体能力的に絶対に有り得ないの」
陽「でも、何でこっちの人達はこんなに身体能力が高いの?」
桜「単純に身体能力が高いやつか、適応能力が高いやつかしか生き残れないから、自動的に身体能力が高くなるってこと」
桜「陽菜も生き残りたいのなら、適応するしか無いよ」
陽「頑張ります」
桜「他に聞きたいことってある」
桜「まだ1時間くらいかかりそうだけど」
陽「うん~」
陽「あ!」
陽「ここって、どのくらい人がいて、どのくらい組織があるの?」
桜「ちゃんと把握はしてないけど、大体1千万人くらい」
桜「組織40個くらい」
陽「人数に対して組織少な過ぎない」
桜「大半は、どこにも所属出来ていないから」
陽「どういうこと?」
桜「組織に入る方法は、その組織のリーダーに直接お願いするって方法しかないから」
桜「要するに、リーダーに会う前に殺される可能性もあるし、リーダー会えたとしても気に入れなかったから、殺される可能性があるから」
陽「なるほど」
桜「だから組織に所属してるのは、大体5千人くらい」
陽「少な!」
桜「て言うっても組織として機能してるのは、5個くらいだけど」
陽「えっそうなの?」
桜「殆どが生き残る為に集まってるだけだから」
桜「あと、私が組織ほぼほぼ潰したから」
陽「えぇ〜」
桜「襲ってきた奴と、私の邪魔した奴殺したくらいだから200組織ぐらい」
陽(組織が少ないのって、夜桜ちゃんが潰しまくったから、みんなビビって組織作らなくなったんじゃ)
桜「まぁ、その5つの組織に気おつければいいだけだから」
陽「その5つの組織ってどんな組織なの?」
桜「私が知ってるのは2つだけ」
陽「知らない組織あるの?」
桜「合わないから」
陽「なるほど」
桜「1つ目が私達の組織」
陽「あぁ~」
陽「なるほど」
桜「2つ目がリーダーの自己犠牲がえぐい組織」
陽「リーダーの自己犠牲?」
桜「リーダーが部下の為なら何でもやる組織」
桜「だから、下手に手出さなかったら揉めることはそうそう無いはず」
陽「なるほど」
陽「分かった手を出さないようにするね」
桜「もうそろそろ支配地域抜けるから、ここから全神経集中して、些細なことも見逃さないぐらい」
陽「分かった」
桜「抜けるよ」
陽「うん」