焼き餃子の翼
掲載日:2024/04/24
ちょっとテンションあがりますよね。
もしも翼がはえるなら 背中からじゃなくて
両腕を失った肩からだって知ったぼくは
空を飛ぶのがこわくなった
両腕を失って手を繋げなくなったぼくたちは
散り散りになって 思い想いの空をめざして
飛び去っていくのだろう
両腕を失った代償に手に入れた翼が
別れをもたらすものならば
ぼくはそんなものいらない
ぼくがほしいのは焼き餃子のような翼だ
ひとつひとつの焼き餃子からはえた羽根が
餃子どうし みんなを繋げて
ひとつの翼を織り成す
それでも やがて 箸に裂かれて
順番に別れは訪れるのだろうし
翼から羽根を一枚ずつ散らすように
離れていくことになるのだろうけど
みんなを繋ぐ翼でいっしょに飛べたことを
焼き餃子たちは決して忘れはしないはずだ
ぼくから ぼくたちからはえるのが
焼き餃子のような翼だったら
ぼくも空を飛ぶことをおそれなどしないだろうに
食べるぶんには、べつになくてもいいかもしれませんけど。










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