信じる気持ち
まず彼女が帝王切開の術中に子供共々死んでしまい、彼女が死んでしまうと命を分け合っている僕も死ぬ。僕が死ぬと、この身体は一人ではもたないため兄貴も死ぬ。
何気なく見た未来は僕たちにとって全ての終わりだった。
だがこのまま黙って死を待つわけもなく、僕と兄貴は彼女と子供の命を救うため罰を受けること覚悟で未来を変えに行った。
ところが通常ではありえないほど上手く事が運び、罰を受けることなく無事戻ってこられた。
僕も兄貴もお互い初めて誰かに手助けしてもらったように感じた。
もし今、神の目に僕たちが留まっているのならば、それは二度と僕たちのように契約によって作り出される鬼の子を出さないためだろう。
なにより彼女と出会ったことで、それまでは諦めていた普通の人間になりたいという気持ちが強くなり、それに向かって彼女も僕も努力をしてきた。もちろん僕たちだけではない。
兄貴の妻や兄貴だって大変な苦労と苦悩の日々を過ごしてきた。そんな四人が繋がり、一つの願いのため四苦八苦しながらも決して諦めようとしない姿を見ていてくださり、手を貸してくださっているのだと今なら信じれるし、強く信じたい。
そして僕たちの願いはあと少し、もう手の届くところまでついにやってきた。
平日14:00~17:00の時間帯で投稿を続ける予定です。
最後まで読んでいただけますと幸いです。よろしくお願い致します。




