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計算違い

義妹に産ませた子供が女の子だったのだ。男の子でなければ鬼の子にはなれない。子供の性別を鬼がいじることは決してできない。まさしく神のみぞ知るということだ。


さらに義妹の心にも変化が現れ始めた。中身は違えど姉の夫と何度も身体を重ね、さらには子供まで産んだことに対する罪悪感を義妹は日増しに強めてきていた。その感情の変化に鬼は気付いていた。


このままでは自ら姉に暴露しに行かねない。そんなことをされては俺の妻にすべてばれ、白の力を利用することも不可能になってしまう。


それを阻止するため、鬼はわざと妻に義妹との仲を気づかせる行動をとり、姉妹関係を破綻させようとした。


ところがこれが鬼にとって大誤算となる。


二人の仲がばれたことによって、妻は俺(鬼)と妹が会わないように監視し始めた。さらに義妹の彼氏にもすべてを話し、子供が自分の子ではないことも彼は知ることとなった。


それからは妻と義妹の彼氏と二人で監視することになり、結果二人が会うことは困難になっていった。力をもらうことができなくなった鬼は長時間身体に入っていることができなくなり、俺はやっと自分の身体に戻ることができた。


そこで初めて妻は今までの二年間生活を共にしたのは俺ではなく鬼だったのだと知った。


俺はこの二年間のこと全てを妻に話した。鬼がとった行動すべてだ。


そして俺達は、鬼をこの世界から完全に追い払うために行動を起こすことにした。万が一失敗したら俺達だけでなく親類縁者すべて抹殺されるだろう。それでも迷いはなかった。やるしかなかった。

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