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 そして一週間後の昼一時を過ぎた頃。水霧は粗方の挨拶回りを終えて、今後の予定を立てて居ました。


「さて、前提の話から降りる気はないにしても、襲撃者来る前提でそう言う場所に行くのもね」

「……だからとそれで行かないとそれ以外の場所でも襲撃者が来かねませんよ? まあ、その場合には他の人も普通に対処に動くとは思いますけど」

「うへ、しゃあない。じゃあちゃんと準備した後で該当エリアに夕方にでも行って見るか」

「そうですね。そうしましょう」


 そして準備を済まして夕方。該当エリア……と言うか、張りぼて都市に行く事にします。現物はちゃんと有るとは言え、普通に色々な物が簡単に壊されては簡単に直される場所な為、張りぼて都市呼ばわりに成った訳です。…………つまり、爆破解体前提の撮影スタジオ、みたいな物ですかね。……そうだとは言え其処はどう見ても通常のクオリティにしか見えない現代社会の街並みなので、それが張りぼてレベルに簡単に建て直されると言う事実がアレでは有りますけど。其処に水霧がポツリとつぶやきます。


「しかし此処が張りぼての都市、ねえ、どうも信じられんな」

「本当にそうですよね。……ですがまあ、簡単に立て直せるのじゃ無いと、こないだの小型の飛行機の爆破とかは、本来ならシミュレーター上でやるべき事だと思いますし」

「それなのだよなー。張りぼてレベルに簡単に作れるのでも無いとアレでは有る。なんか都市をカバー出来るくらい大きな3Ⅾプリンタで建物とかの大量生産が可能って奴なのかどうなのか」

「3Ⅾプリンタはある程度以上の大きい建物は材質縛りの都合上無理だと思いますけど」

「だよなー。まあ、土台とか先に別に自前で設置して、それをベースに支えさせて、3Ⅾプリンタで建てれば良いのじゃ無いの? 実際にそれが出来るかどうかは知らんけど」

「あはは、成立させるアイディアがちゃんと有るじゃ無いですか」

「……シンプルにルド様が何でも自由に簡単に作れるとか考えたく無くて考えて居るだけ」

「3Ⅾプリンタでちゃんとしたクオリティの飛行機を造ると言うのもそれはそれで大概だと思うのですが」

「……それでもシンプルに何でもかんでも自由に造れる能力よりかはまだ科学の発展の範疇って言えるだろ? 只、3Ⅾプリンタに材質縛りが有る前提だと造られる物の硬度的な意味でアレなのだけど。それに金属類の部品を使わない訳じゃないだろうしね……」

「それはそれとして、何処に行きましょうか」

「……目的的に襲撃者待ちで特にこれと言って予定は無いから、張りぼて都市を色々と見て回ろうか。スタジオ的な感じの場所なら本当に色々と有るだろうし」


 つまり、デートみたいな物、ですか。何処に行きましょうかね。


「張りぼて都市とは言え中で暮らす人も居ますよね。そうじゃないと無人の設定や廃墟設定のそれくらいしか出来ませんし、何か食べ物でも食べに行きましょう」

「それも良いのだが、食べ歩きは一応襲撃者が来る可能性が無い場所でまた今度やろうぜ、だから、服とか小物とかも見て回りたいかな」

「毒とかは流石に無いと思いますよ? 張りぼて都市で過ごす人に害が有る形で成立していてなんで住人は其処に住むのかと言う話に成りますし」

「……解った。じゃあ、和食、洋食、中華料理、フランス料理、どれが良い?」

「数を回りたいので、中華街みたいに買い食い出来る物が多い中華で」

「解った。じゃあそうしようか」



 そして二人で中華街を回り買い食いを暫く間堪能し、別の場所にも行こうと成って、話し合って居る所に何か目立つ人が通りかかり其方を見ると……見間違いかな、名前は忘れたが何処かのアニメのキャラが普通に居るのだが。


「コスプレイヤーかな? クオリティがエグイのだが」

「……アレですか、中の人が居るとは言え、前に見たナノマシンの集合体の見た目の立体ホログラムをアニメキャラに変えているだけですよ。ですから中身の人格も違えば原作通りの力も無いですね。元と成るキャラが科学寄りの場合は中の人が頑張って再現して居るかも知れませんけど」

「なんでそんな物が此処に?」

「此処が張りぼて都市なので、たぶん試運転でしょうね」

「ふむ、じゃあ遊びは此処で終了かもって事か?」

「……襲い掛かって来るならそうですね」

「……他の邪魔に成らない様に少し移動しようか」


 そして人気の無い場所に移動していると、例の人が着いて来た。なので、聞いてみる事にする。


「ええと、何の用ですか?」

「いや、このナノマシンの技術は素晴らしいね。容姿や性別や年齢を問わずどんな見た目の存在にも成れる」

「……ですが別に実際にアニメキャラを召喚して居る訳じゃ無いでしょう?」

「いやいや甘いなあ、君。ゲームやアニメ等の創作のキャラのAIを造りこれを制御させれば似た事は出来るよ。ま、性行為とかは完璧なクオリティには無理だがね」

「そりゃそうでしょうね。性行為をやろうと性器をそいつに突っ込むなり入れて貰うにも結局は性器を電磁シールドで圧迫するだけでしか無く、それをAI側が精神的なでは無く、物理的な快楽に感じるかと言われると微妙だろうし」

「まあ、AI側が性的な意味での奉仕だけに焦点を絞るなら普通に問題は有るまい」

「……なんだかなぁ、多分視野情報以外は自慰行為に電気的な道具を使うのと感覚的には変わらなく無いですかね?」

「だとしても視野情報って大事だろ?」

「……それは解るのですが、豪華なだけの自慰行為な気がして、アレですね……と、本題に入ってくださいよ」

「じゃあそうだな。本題に行こうか? 茶番劇だが、戦わせて貰うよ。触手の化物を出してみようか」


 そしてそのナノマシンの集合体は蛸の化物へと姿を変異させ、襲い掛かって来た。見た目は蛸が巨大化した、いわゆるクラーケンだが、元のナノマシンの量の関係上で恐らく重さは其処迄では無いだろう。触手を伸ばして来るがケールハイトが電子シールドで防ぐと、電子シールドで防いで居ない部分のそれが更に折れ曲がり、追加で襲って来た。……ああ、要するに鞭を叩き付けて途中でガードしたら先の方が回り込んで来た訳だ。俺はカバーとして電子シールドを更に展開する。其処で逆側から何も来ていないはずなのにぶっ飛ばされ、自分の展開した電子シールドに叩き付けられ、拘束される。


「く、そ、全部のナノマシンにホログラムを付けているとは言って居ない物な」


俺は拘束されるが、ケールハイトは易々と対処した。……はぁ、扱う電力量的な意味で簡単だったか……。そして俺もケールハイトによって拘束が解かれる。其処でそこら辺に有った看板や街灯等が投げつけられるが、ケールハイトによってそれらは電子シールドで弾かれる。……はぁ、見た目的には変身能力に認識阻害付き攻撃か、どれだけ有るよ、本当に。そして辺り一辺の物をひたすら投げ合い、不意打ちもして、最終的には遠隔操作のナノマシンの集合体なので、辺り一面に放電してジャミングに依る電波遮断を行い、ナノマシンの集合体を破壊した。


「はぁ、創作存在の疑似召喚、ですか。ワールドシミュレーター内部での召喚システムを疑似的にもう大抵は造れて居ますね。……強さが伴う訳ではなく見た目だけですけど」

「そう言えばこれはそう成るのか……。本来なら夢が広がる話では有るが、技量次第で普通に武力の頭数としても数えられそうなのがね」

「此処で言う夢が広がる、で、武力がある事を問題視すると言う事は、相手の言うそう言う方面での利用をする気ですか?」

「……確かに全く興味が無い訳じゃ無いが、現実問題として普通に戦力換算出来そうなレベルだしな……」

「人間相手に害せない仕組みでも組み込めばいいじゃ無いですかね」

「ああ、古典から有る考え方ね。……だが、電子シールドでの性器の圧迫が性行為としての根幹なのに害するな、だからな。それだとやれる事にも限界が有るぞ。少なくともハードなプレイを有りにする調整をしたらそれもガバガバな制限に成るし、意味が無い処かAI側が高性能ならその程度な制限は余計に反感買うまで有るだろ」

「……なんかハードなプレイをしたいなら身も蓋も無い事に成りそうですね。そう言う事をしなければ良いだけなのですけど」

「ま、そりゃそうだがね。それは良いが、適当になんか食おう。軽食辺りでドーナツとかワッフルとかどう? チョイスの理由は糖分を取りたいからだけど」

「良いですね。行きましょう」


 そしてチョコを掛けたワッフルとドーナツを買い、ベンチで軽く食べながら話す事にする。


「ドーナツの店って毎年福袋をやっていて、何個かとの引換券を売るのが有るのだけど、最大限に得したいなら引き換え対象内の値段の上限の値段付近の奴から選ぶ事に成るから、案外選択肢は値段の都合上本来のレパートリーよりかは少ないし、引換券無しなら買わない比較的に高めの値段の奴を食べる為の物だと思っている」

「値段が高い奴が即ち良い物だと言う訳では無いですし、安い奴でも良い奴は有りますよ。最大限に得したいから結果として食べたい奴が食べられないのは何か違う気がします」

「別に安いそれらが不味いとは言って無いぞ。安くて良い奴は福袋の引換券が無くても買って食べるし、これは引換券で交換する上で最大限に得したいならの話な」

「自前で他の奴も買うなら方針の範疇、なのでしょうかね……」


 其処で俺とケールハイトは買った物を食べ終えて、包み紙をごみ箱に捨てて、聞いてみる事にする。


「別に安いそれらが嫌いって訳じゃ無いから……と、そうだな、次はどこ行く? それとも帰るか?」

「襲撃が有ったのに、追加で素直にはしゃげる気もしませんね」

「俺としては襲撃者じゃ無い奴らの色々なキャラを沢山疑似召喚して居る場所が気に成るけど……そう言う事ならそれは次回以降にしようか」

「ですね。そうしましょうか」


 そして後はそのまま帰宅した。



 翌日、次から次に新しいのが出るので勉強不足だと言う事が考えられ、色々と勉強をする事にした。強そうな奴もある程度見直した方が良さそうだしね。とは言え直ぐに関わるとも限らないので、軽く資料を流し見して行くと、俺の嫁の一人のワールドシミュレーター内部での能力と同系統の奴のデータが有るので見てみる。


「……炎と熱の化身、か、ワールドシミュレーター内部での俺の嫁の仁柚が火山の化身の神格を名乗って居たし、それの類似品か? ……ん? 可笑しいな……。熱が生命基盤なのは化身だから置いておいて、基本的にはそいつが居る空間全体を氷点下迄の冷却を行っても死なないとか書いて有るぞ、こいつ。理屈はなんだ? ……はぁ、書いてねぇな、ガセ情報か?」

「恐らくそれは本体が別の場所に居るタイプだと思いますよ」

「ああ、そう言うのか周りから熱を奪うから死なないとかでは無く?」

「……周りから熱を奪う設定が有りなら、それを倒そうとしている奴の熱が有れば生存出来るとかも有り得そうですね。敵が空間上の熱源を全潰ししたつもりでも出来て居なかった的な意味で」

「ゲームならともかく熱を奪うって事は原子振動を潰す、で、良いとしても、蓄えるって原子振動を起こすエネルギーを自分に追加して奪い、飲み込むって事か? だが熱は基本的には冷たい方向に流れ込むよな?」

「……はぁ、理屈が熱の流れ込みの場合、熱を奪う上で一時的にだとしても相手より低い温度に成る必要が有ります。その理屈が正しいなら、そもそもシンプルに氷点下の場所でも生きられるだけと言う可能性も有りますね」

「……炎と熱の化身(別に氷点下に身体をされようが死ぬとは言って居ない)か、名前詐欺じゃないか?」

「別に全部のスペックが説明された訳でも無く、これは只の推測なので……」

「それを言うのは身も蓋も無くなる奴だぜ……。熱=原子の振動、で、熱を奪う能力=原子を振動させるのに使われて居るエネルギーを奪う能力、なら、普通に通るか?」

「奪うなら対象者より低く成る必要が有り、伝播させるなら、奪うと言うか要は焚き火で温まるのと同じ事なので、熱を奪う能力とは燃えている焚き火を根本からくすねる能力、でしょうか」

「それだと熱を奪うと言うか燃えている部分を自分に移植する事を、熱を奪うとして表現していると言う感じか? うーん、幾つか方法は有りそうだな、こいつがどの形式なのかは知らんけど」

「これ以上は判断材料が無くて話してもしょうがないので、次に行きましょう」

「だな。ええとじゃあ次は……」


 そして今日一日は幾つかの強い個体の穴抜けデータ(そもそも公表されて居ないデータが有る為に穴抜け状態のデータしか無い)と、自分達の知らない技術の概要を軽く把握して行く事に時間を費やした。






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