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第十七小節:たまには一人

たまには一休み…

 日曜日。今日は特になにもない1日のはずだった。

 海翔は徹夜で昨日の曲をパソコンに入れ、そこからパートを分けて音符を入れていった。

 そんなことをしていたら日が昇り鳥のさえずりがヘッドフォンごしにでも聞こえ始めた。パソコンにの右下に目をやる。05:30。


「もう、こんな時間か。」


 疲労の声を漏らす。そして一回上に伸び脱力。


「もう少しだけ頑張ろう。」


 またパソコンを睨み音を入れていく。


……………


 07:24。


「完成した!」


 両手を上げ机からイス事離れる。


「腹減った、眠い、どうしようか。」


 究極?の選択を課せられた。


「とりあえず下に行って飯食ってから寝る。」


 と立ち上がりドアを開けすぐ近くにある急な階段を降りていく。大きなアクビをつつく。


「お兄ちゃん!」


 それを妹に見られてしまった。


「恥ずかしいから止めてって言ってるでしょ!」


「朝からうるせぅな。いいだろ、家ん中なんだしよ。」


 階段を全て降りきり居間に向かう。


「何事も意識だって!常日頃から意識して過ごせばここぞって時に上手く行くって言ってたもん!」


 いつもこんな感じだ。挙げ足をとっては朝にも関わらずガミガミとうるさい。


「またカミヤさんかよ。」


「そうよ!ダメ?」


「いちいち頭がいいヤツのお言葉を理解してる暇がないの。」


 居間につく。そこには四角い長い机とイスが4つ、後テレビやらなんやらが設置されているいわば生活の間だ。


「とにかく、人前でアクビするのやめてよね。」


「わかったわかった。」





 朝ごはんを食べ終わり二階の自部屋に戻る。そのままベットにダイブ。


「疲れた。」


 天井を少し眺めた後目を閉じる。

 海翔は頭の中で作った曲を流す。コードが変だ、間奏をこうしよう。休んでいる時でも考えてしまう。


「あぁ!もう少しやろう。」


 ベットから降りパソコンへと向かう。


 ブルルルル…、ブルルルル…、


 そのときベットの上の携帯がバイブルする。海翔は溜め息をつき携帯をとる。


「はいもしもし、なんですか?薫先輩。」


「あははは、久しぶり!」


 かなり元気な声がうるさい。


「一昨日会いました。」


「2日は長いよ。」


 海翔はベットに座る。


「で、本題はなんですか?」


「もぅ、もう少し話そうよ。」


「まだやることがいっぱいあるので手っ取り早くお願いします。」


「もう、ケチ。簡単に今日遊ばない?」


「嫌です。」


「即答。もぅ、連れないな。」


「やることがいっぱいあるのですみません。切ります。」


 切ろうとした。


「待って、良いの?あの日のことばらしちゃって。電車の中での事。」


 海翔の手が止まった。


「ねぇ、ダメ?」


 あの日のことをばらされると麗奈が…でも遊ぶ訳にもいかない。どっちを取る。


「ねぇ、早く。」


「断らせていただきます。」


 電話を切る。これで良かったんだよ。


 ベットに横たわる。ムカついた心を落ち着けるために目をつむった。

たまには一休み出来ませんでした。

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