残滓/サラダ
『残滓』
なんだろう?この想い
きっと、ぼくを超えた存在が導いてくれたんだ
本当に、理由が分かりません
それは無辜なるメルヒェン
今は、それだけを実感しているのです
分からないという、神酒や、ヴィジュアライズほど
美味しいものはありません
自身の小さな小さな枠組みは
音を立てて、壊れ、崩れていき
いつの日か、それは、創造されていくことも
忘れていくのです
虹が多様性を現し、
同時に一様性を現すならば
いろはにほへとは、いかにしてぼくに
響いていくのでしょう
川は、山や人の良心や泡さえも讃えますが
ぼくには、そこには暗夜しかないのです
真夜中も真昼も鬱もロマンスのとばりでさえも
全ては、この倒された不可思議なる
胸のうちに眠ります
『サラダ』
このサラダが
あまりにも美しすぎて
わたしは食べられなかった
ああ
このサラダの寿命は
一体どのぐらいなのだろうか?
わたしに食べられて
消化されたとき
であろうか
それとも
わたしのなかで生命力の源となり
それが生きて活動しているまで
であろうか
それとも
忘れられてしまって
けれども
わたしの元気や笑顔になっているとき
その燦爛とはじけているとき
であろうか
いや、わたしは
このサラダはこの流転のなかで
わたしやわたしに関わる世界と
「一蓮托生です。」と言って
生き続けているように
思えてならない
わたしやわたしに関わる世界の
魂の臓器に入ってしまって
とこしえにさんざめいているのだ
こんなことを
思っているうちに
わたしは
ふと、箸がすすみ
このサラダを噛みしめて
食べてしまった




