青翠の日
五月の日
そう、かの美しき和音が
今も、なお、より豊かに響いている
この日に
ぼくは
青翠に囲まれた公園で
これを愛するように
歌を歌った
すると
木の葉や花々が
はじめは、恥ずかしそうに
たゆたみながら
次第に
ひとつの白い風になって
いよいよ
ぼくに応えてくれた
「あなたみたいに、胸を弾ませて、会話をしてくれる人が、なかなかいないのです。今日は、来てくれてありがとう」
青翠は次第に心を開き
青翠はとても素直に
よろこびを表現しはじめ
見渡すかぎりの
青翠の家族がぼくを歓迎してくれた
そよ風や白詰草、馥郁の花々、鳥達が
輪になって、旋回したり
陽の光をひるがえしたり
水晶のように輝いて
様々な紋様や徴を見せてくれた
ぼくも嬉しく想い
胸の涙が流れながら
歌の心がいっぱいになって
歌を歌った
歌を歌った
歌いながらぼくは思った
これが
ぼくの純白な夢だったんだと…
この青翠と共に歌を歌い
この青翠と出逢い手を繋ぐために
これまで生きてきたのだ、と…
それでも、時間がやって来た…!
帰らなければ、ならない…
想いがいっぱいのまま
歩く
歩く
だが不思議と寂しくはなかった
烏滸がましいかも知れないが
もう、青翠と友達になったような
気がしたからだ。
それから、青翠は
雅やかな太陽の力と共に言った。
「また、来てね。今日は楽しかったよ!もしも、辛いことがあったら、今日という日を思い出してね。そうしたら、今日の素敵な風が、あなたの頬に吹くから。」
ぼくは、万感が不器用なまでに溢れたまま
裸の子供のまま、言った。
「うん!今日はありがとう!時間はあって、ないようなもの…また、来るね」




