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歩くオアシスさん / はなまる / あみゅー

『歩くオアシスさん』



オアシスさんが街を歩けば

その街は栄えるのでした。

オアシスさんが微笑めば

その三キロ圏内や

もはや世界全体の光が微笑むのでした。

オアシスさんは

明るく楽天的な人でした。

ほとんどの人がマイナス70と感じるものさえ

プラス70か、もっといきますと

とんでもないプラスにする力を持っておられました。



オアシスさんは人々に何度か疑われました。

このような調子で。



「あなたは何故あのような危険な街に行くのですか?あなたもそちら側の人なんですか?」



オアシスさんが言いました。

「全ての人や街で、ようやく、一人の人間と一つの街です。余裕がある人は、私のように積極的に行動していきましょうね。渇いた土地にも、いつかは、恵みの雨が必ず降り、泉も湧くものです。」



オアシスさんは

雨を降らせたり

嵐を鎮める力を持っておられました。

天候を操れたのです。

それだけの備えや鍛練も前世からしてきた人でした。



ある遠い国で山火事になってしまいました。

オアシスさんは、ある遠い国の友人に頼まれて

その山に雨を降らせて

山火事の被害を最小限に抑えることに成功しました。



オアシスさんは思いました。

流行り病もそうだけど、自然災害も、私達人間側の生活習慣向上の為に起きている。私達は、何らかの愛の大きな存在によって、日々育てられ、導かれている。

このように、オアシスさんは思いました。



それからやっぱり

オアシスさんが

砂漠や荒野に行けば

そこにはオアシスが誕生するのでした。



『はなまる』



ぼくたちの正体は

愛から産まれた

永遠の子供たち



ぼくたちは

生きているだけで



はなまるなんだ



あえて

もう一度言うよ



ぼくたちは

生きているだけで



はなまるなんだ



『あみゅー』


あのやわらかでやわらかな

ひかりにつつまれた

あのやわらかでやわらかな

がらすのような

てのひらで

ぼくのこころは

にぎられたまま

うすむらさきのかびんに

こちょらんのはなをさした

こうして

うちゅうやれいかいが

ねむりについたころ

こちょうらんのはなは

うたをうたい

まいをまいながら

あらゆるいきものにへんかをして

さまざまにかがやいて

それからかがやいて

とこしえよりもとこしえな

どくそうのそんざいとなっていった

これによって

じぶんじしんのことは

かんぜんにおわってしまった

そうして

どくそうのそんざいはやがて

とあるよちょうをかんじて

はるかなる

ゆうごうのたびをはじめた

このたびのなかで

さまざまな

だんかいやきょうがいにある

そんざいたちの

たすけになっていくことを

しったりしらなかったりしながら

じっせんしていくのであった

こうして

どくそうのそんざいが

ゆうごうのたびをおえたころには

まったくもって

あらたな

せかいがまくをあけた

まったくもって

あらたなせかいもやがて

とあるいっぺんの

しをよみおえたころには

おわりをむかえた

が、しかし

とこしえの

あいのくにのもんと

であった

そのもんを

どくそうのそんざいは

むがむちゅうをころがして

たたいてたたいてたたいた

そうして

なんねんものふしぎな

じかんがながれたあとに

あいのくにのもんが

ひらかれた

ついに

そうしてなぜか

あいのくにで

どくそうのそんざいは

すごすことになった

そこには

さまざまな

どくそうのそんざいたちがいたが

しだいに

とてもなかよくなって

いつまでもいつまでも

どこまでもどこまでも

なかよくくらしていった

どくそうのそんざいは

なかまたちには

こうよばれていた

あみゅー

あみゅー

あみゅーはあいかわらず

うたをうたったり

まいをまったり

しをよんだり

えをえがいたり

それから

あくびをしたりしていた

そうしてあるころに

あいのくにのかみさまとであった

かみさまはあみゅーに

こうおっしゃられた

「かわいいわがこ、かわいいわがこ、あみゅー」

あみゅーはいった。

「はい。わたしをつくられた、かみさま」

「これまでもこれからも、いつも、どんなときもいっしょだよ。これまでもこれからも、いつも、どんなときもいっしょだよ」

あみゅーは

あまりのかんどうによって

しろたえのなみだをこぼした

しろたえのなみだをこぼした

このしろたえのなみだから

こちょうらんのはながさくように

うまれたいのちがあった

このいのちには

はじめから

あいのくにのじゅうにんとして

くらしていられる

せいしつやさいのうが

そなわっていた

おおくの

あいのくにのじゅうにんたちに

たいそうかわいがられて

だいじにされ

このいのちは

すくすくとそだっていった

そうしてこのいのちが

ものごころついたころに

こんなことをつぶやいた

「このせかいはひとつ、このせかいはひとつ。だからこんなにも、ひとつのなかに、たくさんのすべてがつまっているんだ。たくさんは、ひろくて、ちいさくて、それぞれがあって、きれいで、こんなにも、ふかいんだ」

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