表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/119

レテの一滴/まっさらに /雀のさえずり

『レテの一滴』


あなたほど出来た人間ではありません

その理想を押し付けないで下さい

私にはそれを行う縁も

実践する力もありませんので

どうぞ

他を当たられて下さい

お願い致します

何かの間違えでしょう

あなたが私を選ぶだなんて

そうだ…、いっそのこと

レテの河の水を浴びて

全てのことについて

忘れられればいいのに…

それすら赦されぬのであれば…

時よ、レテの一滴となって下さい!



『まっさらに』



そう


抑揚を付けず


それをそのまま


不器用なまでに


まっさらに詩を伸ばします


それから少しばかり


季節の花を添えたりして


そうすれば


明るい世界で夢を転がれるような


気がしているのです


何を隠そう


この世界は


先人が命懸けで


繋がれた世界なのですから



『雀のさえずり』



鈴のように

1つのよどみもなく

清らな波紋が

宙の噴水のなかで

その1滴が

わたしのなかで

閑雅のその語調が!

そこかしこに

(ひろ)まり

(わた)り、融けていく

それから

小さな青藍の炎が灯されて

まどかな調和をし

花のお伽噺(とぎ)を呼んで

(かす)かに揺れている


このさえずりが

毎朝あること

日常、日常、日常、日常

それは

あなたの

その裏も表もない地声のように

永久を叫んでいるようです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ