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1人 / 情熱
『1人』
最近何故か
思ってしまうのだが
人類って数多くいるように
見えるけれども
人類って
実は1人しか
いないんじゃないか、って。
たとえば、ぼくが右手の薬指辺りの
役目をしていたら
もしかしたら、きみは
左足の親指辺りだったり
右目の睫毛の辺り
かも知れない、って。
ぼくたちはいつも
1つの心
ぼくたちはいつも
1人なんだ
と、いうように。
『情熱』
いくら偏差値が低くても
いくらIQが低くても
人付き合いが悪く
人望が薄く
人相が哀れで
運動音痴で
感受性が乏しく
絵が下手で
空気を読めず
ぶち壊してしまう
いびつで
残酷な性格であったとしても
その燃やしている命だけは
決して、決して
軽んじられるような世界で
あってはならないのです!
この世界に【存在】して下さっているだけで
計り知れない
尊いお役目を果たして
下さっているのですから…
わたしは何度でも言います
その、裸の情熱だけは
決して、決して
軽んじることが
あってはならないのです