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クロ猫クロスのクロニクル  作者: ほしぎほし
13/24

誇り高き猫

 賢者の街はそのにゃの通り、賢者であったり、賢者に近い者が集まってできた街だそうだ。

 そもそもおいらには賢者ってのがにゃんにゃのかわからにゃいが。

 とりあえずこちらも元スライムの紹介で行くことににゃった。


 賢者の街は普通の奴には来られにゃいようににゃっているらしく、行くにはドワーフの力を頼らにゃければいけにゃいらしい。

 だが、ドワーフの街と賢者の街はかにゃりはにゃれていると聞いているが、それでもすぐに到着するそうだ。

 さて、どうやっていくのだろう。答えは簡単だった。


 猛スピードで駆け抜ければいい。


 おいら達が必死に走れというのかと思ったが、毛の塊にあんにゃいされたのは鉱山のにゃかで、おいら達を待っていたのは鉄の塊だった。


 ……おいらが跳ね飛ばされた鉄の塊よりは小さい。嬢ちゃんと毛むくじゃらが横に並んで座れるサイズだろう。見た目はただの四角だけれど。


 その塊に入る前に、到着するまで動かずに座っていろとか、どうしてもマズい時は目の前のレバーを引けとか言われにゃがら、おいら達は鉄の塊のにゃかに入る。

 おいらは嬢ちゃんの膝の上に座った。

 入り口を塞がれ、外の様子が見えにゃくにゃる。ううん、少し退屈そうだ。


 身体を丸めて寝ていようかと身体を動かそうとした瞬間、身体が急に後ろに引っ張られる。

 別に誰かに掴まれているわけじゃにゃい。にゃのに後ろに引っ張られているのだ。


 うわ、すごく不快。気持ち悪い。

 え、よくびゅんびゅん走ってた鉄の塊のにゃかってこんにゃに酷いものだったのか。

 そりゃおいら轢かれたらかにゃわにゃい。

 ってかにゃんで人間はこんにゃのに乗れるんだ。


 しばらくして後ろに引っ張られる感覚もにゃくにゃり、おいらは嬢ちゃんの様子を見た。


 すんごく疲れた顔してる。

 毛むくじゃらも似たようにゃ顔だ。

 まぁ、うん。こんにゃの経験しにゃいよにゃ。


 そして少しの休憩時間があってから、ものすごい衝撃がきた。

 おいら達の身体が前に叩きつけられるかのように動いた。

 嬢ちゃんと毛むくじゃらは入る時に身体を固定されていたようだが、おいらは嬢ちゃんに抱えられている状態だ。もう少しで嬢ちゃんの腕から飛び出すところだった。

 分かりやすく言えば後ろからぶんにゃぐられて前に倒れるのと似たやつだろう。すんごく身体が痛い。


 しばらくおいら達は呻き、痛みが取れてきただろうかという頃に鉄の塊の壁の一部が開かれた。


「お疲れさん。流血はしてなさそうだな」


 現れたドワーフは手にゃれた様子で嬢ちゃんと毛むくじゃらを縛っていた紐を外していく。

 それを横目においらは身体を伸ばし、全身を毛づくろいする。


 うん、異常はにゃさそうだ。


 嬢ちゃんは大丈夫だろうかと視線を巡らせば、鉄の塊から出た嬢ちゃんと毛むくじゃらはおいらみたいに前足を地面についてにゃんか呻いている。怪我は、にゃさそうかにゃ。


「そこの猫は水いるか?」


 ドワーフが皿に水を入れて差し出してくれた。おぉ、有り難い。

 水を舌で掬うように舐め、満足したおいらは毛づくろいを再び始める。

 おいらがのんびりとそれを終わった後でも嬢ちゃんと毛むくじゃらは立ち上がる様子はにゃかった。


 おいら、そろそろ動きたいんだけどにゃ。


 抗議の為にぺしぺしと毛むくじゃらの頭を叩けば、毛むくじゃらは水を飲みながらおいらを見た。


「お前は動けていいな……。先に行っててもいいぞ」


 毛むくじゃらの言葉においらは嬢ちゃんを見る。嬢ちゃんもそれでいいのか何度か頷いてくれた。

 それじゃあ、お言葉に甘えておいらは散策としよう。


 外に出ようとしたおいらはすぐにドワーフに掴まった。


「猫、外に出るならこれつけていけ」


 そう言われて右の前足に何か嵌められた。


 にゃんだこれ、少し窮屈。


「俺らが認めた客人の証だから取るなよ。それがないとえらい目に遭うからな」


 ふぅん。よくわからにゃいが我慢しておいてやろう。


 ドワーフに見送られ、おいらは段差を駆け上り外に出た。

 道は土じゃにゃくて石をにゃらべているらしい。柔らかくにゃいが、まだ歩きやすい。にゃんだったらゴロゴロと転がりたいぐらいだ。

 建物は密集してにゃく、路地裏がにゃいのはおいらには少し残念だ。


 さて、おいらはどこに行こうか。

 あまり遠くにはいかにゃいほうがいいよにゃ。


 そう考えていると、りんっと聞き覚えのある音が耳に届いた。


 おいらはこの音を知っている。あれだ。

 ペットににゃった奴でたまに首に着けてたやつ。

 あれのおかげで居場所がバレて狩りしにくくにゃったんだよにゃぁ。おかげでしばらくそいつと付き合うのやめたぐらいだ。


 音がした方を見て、おいらは目を丸くした。

 そこには猫がいた。毛はおいらより長くて、とても手入れをされた綺麗な毛にゃみだ。

 にゃんだかそいつに飲まれそうにゃ、変にゃ違和感を感じる。

 じっとおいらを見ていたそいつは、興味をにゃくしたのか尾を振ってそこからはにゃれていく。


 ちょ、ちょっと待て。挨拶ぐらいはしにゃいのか。


 おいらの声に反応した猫は振り返らずに言う。


『しないわ。ただの猫みたいだし』


 にゃんだその、お前はただの猫じゃにゃいみたいにゃ言い方。


『そうよ、私はただの猫じゃないわ。ケットシ―というの。わかるかしら坊ちゃん?』


 ぼっ、坊ちゃん?


『あら、わかりやすく子猫ちゃんの方がよかったかしら?』


 こいつ、おいらを明らかに下に見てやがる!!おにゃじ猫にゃのに!

 おいらより長髪で手入れが行き届いてる毛にゃみだからって調子にのってんじゃねーぞ!おいらは立派な猫だ!


『あら、どの辺がご立派なのかしら?』


 おいらはもう5年も生きてて嬢ちゃんを守れるぐらいの力があるんだ。


『力がある?私には何も力が無い子にしか見えないわ。言葉も満足に喋れないみたいだし』


 にゃんだこいつ、にゃんだこいつ!

 すごくイラつく奴だ!見た目がすごく綺麗にゃのににゃかみがきたにゃい!

 そんにゃにバカにするにゃら見せてやるぜ、おいらの力を!


『あら、待って。ここでは駄目よ坊ちゃん』


 坊ちゃん言うにゃ!


『ここは他の賢者たちも使う場所、荒らすわけにはいかないの。ついていらっしゃい』


 そう言って猫はあんにゃいするように歩き出す。おいらに対して警戒がにゃいのか綺麗にゃ尾をぴんと伸ばしてやがる。


 くそう、その尾においらの爪を喰らわせてやりたい。


 そんにゃ気持ちを必死に抑えておいらはその猫の後を追う。

 歩いていると、街の奴らが猫に挨拶していく。猫は特に答える様子もにゃくただまっすぐ歩いている。


 にゃんつうか、道のどまんにゃかを歩くのは居心地が悪い。

 それにあいつ、狭い道でも歩いているのかってぐらい真っ直ぐに歩いてやがる。

 おいらとしては匂いが気ににゃったり気ににゃるものがあればそちらに足が動いてしまうっていうのに。

 そんにゃの気ににゃらにゃい程ここにいるっていうのか?


『さて坊ちゃん。この辺でいいかしら』


 やっと立ち止まり、猫はおいらの方を見る。

 辿り着いたのは建物が周りににゃく、他の奴も現れにゃさそうにゃ場所だ。


『ここはよく、賢者達が魔法の練習に使っている広場なの。ここなら魔法をどれだけ使おうが周りに被害はないわ』


 わざわざそんにゃ所にあんにゃいするとは、一応おいらの事を怖がってくれてるんだにゃ。


『違うわ。適当な魔法を撃たれたら困るの。綺麗な景観が台無しになってしまうわ』


 すにゃおにおいらの力が怖いっていえばいいのによ。

 ま、それにゃらそれで遠慮にゃくやらせてもらうぜ。


 おいらは猫をじっと見て、体勢を低くする。別に自分の魔法が怖いからってわけじゃねーぞ。下手しておいらに当たったら困るだけだからにゃ。


 この前の目暗ましに使った時みたいに、でも今度は猫に当たるように想像する。その綺麗な毛にゃみをちりぢりにしてやるぜ。


 かみにゃりよ、敵の頭上に落ちろ。


 おいらがそう唱えた瞬間、轟音とすごい衝撃が辺りに落ちた。

 体勢を低くしてたおいらもそれに吹き飛ばされそうにゃぐらいだ。やべぇ、想像以上ににゃった。

 流石にあの猫もびびってるだろうとにゃんとか目を開けたが、そこにいた猫はにゃにもにゃかったようにゃ顔をしてそこにいた。その毛にゃみも綺麗にゃままだ。


『あら、こんなものなの?雷はそれなりに強いけれど、全然駄目ね』


 あれ、こいつに直撃したと思ったけど。おかしいぞ。


『じゃあ、本当の魔法を見せてあげるわ』


 そう言って猫は目を細めた。その目が不自然に光ったと思った瞬間、おいらの右側に何かが落ちてきた。

 見れば、おいらのぴんと伸びていたヒゲが縮れてる。前足の方を見れば、地面に黒いあにゃが開いていた。

 さっきはにゃかったあにゃだ。


『雷の魔法はやみくもに落とせばいいってわけではないわ。練習すれば小さな雷でそれだけの威力は出せるの。これだけで坊ちゃんなんかすぐ死んでしまうでしょうね』


 猫はそう言いにゃがらおいらに近づいてくる。縮れてしまったおいらのヒゲに前足を近づけると、あっという間にそのヒゲは元通りの真っ直ぐにゃヒゲに戻った。


『見た目は大事よ?これぐらい治す魔法も覚えておきなさい』


 ここでやっと猫は、おいらのはにゃをすんすんと嗅いで挨拶をしてくる。


『私はディアマンテ。よろしくね、十字架を持った坊ちゃん』


 ……別に、まだビビってて動けにゃいわけじゃにゃいからにゃ。

 こいつが思ったより恐ろしくて言葉がでにゃかった……、わけでもにゃいからにゃ。


 猫がぺしぺしと動かにゃいおいらの頭を叩いていると、遠くから嬢ちゃんの声が聞こえてきた。


 嬢ちゃんがおいらを探している!


『急にうるさいわよ。嬢ちゃんって、貴方の召喚主?』


 多分それだ。嬢ちゃんはおいらが守らないといけにゃい人間だ。


『そう。なら挨拶に行かないとね』


 そう言って猫は嬢ちゃんの声の方に歩き出す。

 おい、嬢ちゃんに変にゃことしにゃいだろうにゃ。


『しないわ。貴方じゃあるまいに』


 うぐ。


『ほら、さっさといくわよ坊ちゃん』


 その、坊ちゃんはやめろ。


 そんにゃ会話をしにゃがら、おいらと猫は歩いていく。少し歩いた先で嬢ちゃんと毛むくじゃらと合流できた。

 嬢ちゃんと毛むくじゃらの表情もよくにゃっている。少し安心だ。


「クロス!……と、そちらは?」

『初めまして、貴女がこの子の召喚主かしら?』


 嬢ちゃんはおいらのとにゃりの猫をじっと見つめている。猫の方は首を傾げにゃがらも嬢ちゃんを見ている。


 ……嬢ちゃんはおいら達の声は聞こえにゃいぞ。


 おいらがそう言うと、猫はおいらの顔を見て目を丸くしていた。それからしばらくうにゃってから口を開く。


「失礼したわ。これで私の言葉がわかるかしら?」


 嬢ちゃんは驚いたようににゃんどか瞬きしていたが、すぐに笑顔を向けた。


「ありがとうございます。人の言葉を話せるのですね」

「賢者の一人として、色んな言葉は学んでおりますので。それで、貴女がこの子の召喚主で間違いないかしら」

「はい。ライラと申します。クロスの召喚主です」

「そう。……この子といい貴女といい、女神に選ばれた割には魔力が少ないのね」


 失礼にゃ。嬢ちゃんに謝れ。


『私より偉くなったら謝ってあげるわ』


 ぐぅ、腹が立つ!


 苛立っているおいらを見て毛むくじゃらが何か言いたそうな視線を向けてくる。


 にゃにか言いたいにゃら言えよ。まったく。


 そんにゃおいら達を見ていた猫が毛むくじゃらを見る。


「そちらの方はお仲間さん?」


 猫の言葉に嬢ちゃんも毛むくじゃらの方を見る。

 はにゃしかけられた毛むくじゃらはしぶしぶといった様子で口を開いた。


「共に旅をしているリュカだ」

「あら、この子には毛むくじゃらって呼ばれているけどちゃんとした名前があるのね」

「あぁ。こいつが勝手に呼んでるだけだ」

『そう、それは大変ね。大切な名前なのに』

「全くだ」

『それで、貴方は特に特殊な能力は無いのかしら』

「あぁ。何もない」

『私の言葉がわかっているのに?』


 猫の言葉に毛むくじゃらは口を閉じた。

 嬢ちゃんの方を見れば、やはり猫の言葉はわからなかったのか不思議そうに毛むくじゃらを見ている。


 あーあ、これはばれたんじゃにゃいか?


 おいらがそう言えば、毛むくじゃらはこちらを睨んだけれど特ににゃにも言ってこにゃかった。

 そんにゃ様子を楽しそうに見ていた猫は下ろしていた腰を上げた。


「貴方たちのことは聞いているの。私の主の元へ案内するわ」


 不思議そうにしている嬢ちゃんに「あとで話す」とフォローを入れにゃがら猫は歩き出した。

 おいらは毛むくじゃらの肩に乗ろうとしたが、毛むくじゃらにまるで虫を払うかのように手で払われた。


 おいらの一言に気にしてんじゃねーよ、まったく。

ステータス紹介


名前:マオ

種族:猫人族

性別:♀

年齢:5歳

容姿:茶色の短髪

  黄色い瞳。瞳孔は猫のように縦長。

 

ネブラにより創り出された猫人族。

創られた理由は「人狼族はいるのになんで猫の種族はいないの」という理由で創られた。

名前は猫の鳴き声から。ネブラを「まおさま」と呼ぶのは、周りが「魔王様」と呼んでいたから。

猫やモンスターの言葉も理解できているけれど基本は人間の言葉で話している。

知能はクロスと大体一緒。

魔王城の一室で育てられていたが、魔王の座が奪われた際にネブラが魔法でマオを城から出した。

マオの目的はネブラとの合流であり、念の為姿を隠しながらネブラを探していた。

ネブラの事は、べたべた触ってくるのは困るけれど大好きな存在だと思っている。

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