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サヨナラ、ヴィーナス。  作者: meluco.
9/12

サンセットノイズ











「あの、落としましたよ。」



「ありがとうございます。」




いきなり強い風が吹いたせいで

被っていた麦わら帽子がふわりと道路に落ちた。





気付けば夏休みに入っていた。








遠くで聞こえる蝉の鳴き声が

愛おしく感じた。






私は、自分自身の事情を話そうと思い始めていた。

特に大それた理由はない。



あるとしたら、それはあなたへ対する背徳感だけだろう。







そんな時、彼から連絡が入った。










[これで最後にするから。]






そう書かれたメールの続きには

待ち合わせ場所と時間、日付だけが記されていた。









「本当の最後。」




小さく呟いた。

誰にも聞こえない大きさで。






白い柔らかなリネンのワンピースを風になびかせ

私は待ち合わせ場所へと急いだ。







――――――――――――――――――――――――――――









「..待った?ごめんね、電車がなかなか動かなくて。」



いつぶりかに見た、馴染みのある顔。




「少しだけね。でも来てくれた、それだけで十分だよ。」



いつぶりかに聞いた、少し寂しそうな声。

















僕とキミは、数ヶ月ぶりに顔を合わせた。

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