想。<続編>
何度も訂正申し訳ありません。アドレスが違っているようで、不慣れでした。読んでくださっていた方、すみませんでした。再度内容を変更しました。
『今度はいつ会えますか?』
ひかりはケータイでメールを篠山に送ります。
『あんまりしつこいと嫌われるよ』
会社の職場で、イラストを描きながら時折、ひかりに向かって、詩織は手話をします。けれど、ひかりは聞きません。
『だって…』
そう言うとまた一通送信します。もう朝から7通も送っていました。
『明後日、お会いできますか?』
しばらくして、返信はきました。ひかりは、にやりと笑います。
それを横目で見ながら詩織は少し嬉しげに、でも呆れたように首を振りました。
当日、メールで指定されたいつもの駅で、ひかりは電車を待っていました。すると。
『こんにちは、どこかお出かけですか?』
あの駅員さんが、ひかりがいるのに気付いて近寄ってきました。
『こんにちは、ちょっと人と会う約束をしてて』
ひかりは答えました。
『友達?』
『はい』
ひかりが嬉しげに答えるので、駅員さんは、少し含みを持って尋ねてきました。
『大事なひとですか?』
ひかりは素直に頷きました。
まもなく…
『もう来ましたよ』
アナウンスに気づいて、駅員さんはひかりに言いました。
ひかりは振り向きます。
『今日はどこですか?』
篠山に会ったひかりはそう尋ねます。すると意外な返事がきました。
『私の家です』
え、とひかりはぽかんとしました。
『家に何があるんですか?』
ひかりは尋ねます。
『ちょっと、会っていただきたい子がいるんです』
走り書きをして、質問を繰り返していると、やがてとあるマンションに到着しました。階段を登って3階。廊下から2番目のドアの前に二人は来ました。表札には、篠山慶、篠山和馬、と書いてありました。その表札をひかりが目で追っていていた時。隣の家から、ガチャリとドアが開いて、女の子が出てきました。15歳くらいのショートボブの髪形をしたその子は、ドアを閉めると、篠山に絡むように歩み寄ります。
「おはよう、しーちゃん」
篠山は女の子の頭を撫でます。
「もしかしてデート?何してんの?」。
「そんなんじゃないよ、休みなら友達と遊びな」
篠山が言うと、女の子は溜息をつきました。
「暇な子いないんだもん」
「ひかりさん、どうぞ」
少し無視するように、篠山はドアを開けます。
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こちらの勝手な都合ですが、別サイトに小説をおいています。
一応、「想。」の続編です。上記の続きです。よければ読んでみてください。
★《再度変更しました》
目次の下の方に「想。2」のリンクを貼っていますので、そちらから別サイトに行ってください。タイトルは「想。2」です。




