神様の過去
あらすじが苦手で上手い説明じゃなかったと思います。
ですがその分本編は頑張りますのでぜひよろしくお願いします!
━━━━━
昔、あるところに1人の神様がいた。
神様は真っ白で透き通る髪とルビーのような紅い目をした、太陽のような笑顔の似合う14歳くらいにしか見えない美少女だった。
その神様は小さな村の祈りによって生まれた。
人々は神様の杜を造り、そこに住まわせた。
神様は村の人々の願いを叶え皆を喜ばせた。
しかし、1人だけ神様に何の願いも言わず悲しそうな顔をする女性がいた。
神様はその女性のことが気になり彼女も笑顔にできるように頑張った。
神様は力を使い色々なことを彼女のためにしました。
だけど女性の顔はいつも苦しそうな微笑みでした。
月日は流れ、人々の信仰心も次第に薄れていった。
それと同時に神様の力も衰えていた。
だが神様は彼女のために頑張り続けた。
神様が生まれてちょうど50年が経った。
神様に残っている力は不老不死だけとなっていた。そして女性は80歳を過ぎ、今も昔と変わらず苦しそうな表情をする。
そんな彼女にも死期が迫っていました。
神様は最後まで女性が笑顔になるよう手を尽くした。
しかし彼女は笑顔を見せることなく、ついに寿命がやってきた。
そして彼女は頬を濡らし、最期に願いを言った。
「━ちゃん、もう1度私を・・・お母さんと呼んで・・・」
神様にはその意味が分かりませんでしたが、やっと願いを言ってくれた彼女に応え「お母さん・・・」と声を出した。
その瞬間、彼女は眩しいほどの笑顔を見せた。
神様は自分も気がつかないまま涙を流していた。
そして何度も「お母さん…」と呟いた。
女性は笑顔でこの世を去っていった。
女性が無くなった後、村の1人の老婆が神様を訪ねてきました。
そして老婆は話し出した。
「彼女は・・・あなたの実の母なんだ」
神様は驚きと動揺を隠せず老婆に詰め寄りどういうことか問いただした。
すると老婆はすぐに答えてくれた。
「彼女は私の親友だった。そしてさっきも言った通り、彼女はお前の実の母親。お前は彼女のお腹から生まれてきたんだ。今までのことを説明するにはどこから話そうか・・・」
神様は「全部」と、それだけ言って先を促した。
「・・・わかった。まずお前は14歳までは本当に普通の娘だった。友達と遊び、汚れて帰って、母と一緒にご飯を囲んで・・・。父親は居なかったが幸せそうな家庭だった。それが壊れた理由は私たちなんだ。本当にすまない」
またも神様は「どういうこと?」と短く聞き返す。
「私たちの村はそれほど裕福じゃなかった。・・・いや、むしろ危機だった。作物は育たず、水もろくに確保できなかった。村人たちは毎日神に向かって祈っていた。それが届いたのかある日村に変化が起きた。・・・お前に色んな力が宿り、そして、お前は前の記憶をなくしていた」
神様は驚愕の表情を浮かべ、そしてそれを無理矢理抑えた。
「その後はお前も知ってるだろう。お前は力を使い村を助け、人々を助けた。そして母は悲しみに暮れ、お前が元に戻るのを祈っていた。」
神様は何も答えない。
「お前に力を与えたのは本当に神だったのか・・・。彼女を悲しませ、お前から友達と家族を奪い、悪魔のようではないか。だがそうしたのも私たちだ。本当にすまない。今まで黙っていたことも私たちだけ幸せになったことも」
老婆の話が終わったとき、神様は静かに震えていました。
神様がどんなことを想っているのかは分からないが、「ありがとう」とだけ言って村を去っていった。
その後の神様の行方は誰にも分からない…
━━━━━
プロローグなので少し短かったです。
感想などを貰えると嬉しいです。